2019年3月21日・22日の2日間、つくば駅5分の場所にて開催。
その発表説明会をへ参加した。
つくば市長 五十嵐立青氏の挨拶からスタート
セグウェイが走る町 つくば市。
歩道を走らせるのに10年、公道を走らせるのに10年かかかってセグウェイを走らせたつくば市。
あらゆるモビリティ、新しい価値のモビリティを提示してきたという。
その他日本で初めてブロックチェーンを活用したインターネット投票を行うなど、IT・科学の町として先進的な取り組みを行ってきたつくば市。
つくば市は、SDGsの考え方を積極的に取り入れた市政運営を展開、今年6月には国の「SDGs未来都市」に選ばれた。
つくばにある、有用な研究内容や技術と、民間ニーズや社会的な課題の解決策とのマッチングや、先進的な取り組みをピックアップするなど、つくば市の新たなシティプロモーションとして展開する為、Tsukuba Tomorrow Laboを立ち上げた。
このTsukuba Tomorrow Laboの第一回目のテーマとして
「世界のあした」的暮らし方 を掲げた。
「宇宙生活」と考えている。
宇宙生活はもう手が届かない世界ではなくなってきている。
そんな宇宙生活の一歩手前を陸で行っている。
2011年の東日本大震災以降、防災の観点からキャンピングカー市場も過去最高を記録している。
防災、宇宙生活、そして働き方改革を踏まえた生活そのものを提唱していく
そしてそいう場所を提供し、これらかの関係人口の増加の為
新しい糸口を作っていく。というの趣旨のようだ。
この先進的な都市が次に掲げるのが
つくばVAN泊2019
2019年3月21日・22日の2日間
VANLIFERであったり、様々な研究機関、Snow Peakなどの企業が参加し 未来の明日を体験するイベントを実施する。
つくば駅から徒歩5分の中央公園のお隣、6800㎡の民有地で開催される。
この民有地は地元最大のエネルギー関連事業を手掛けている会社のバックアップによって実現。
VANLIFERにとって、「食う」「寝る」「暮らす」に加えて「働く」という事が生活にとって非常に必要でその新し働き方を提供する。
バンライファーと当日実施する内容は
「防災視点」、「宇宙生活」、「働き方」、「楽しみ方」これらをテーマに行われる。
当日参加するバンライファーも登場
貞末真吾氏(動くスナック Apollo)
昭和45年式のマツダのライトバスというレトロなバスを「アポロ号」と名付け、同名の移動型スナック「Apollo」として各地をキャラバン中
バンを 美術館のオーディオガイドを開発提供する会社、ON THE TRIP のオフィス、家、コミュニティとして活用。
全国を転々としながら生活を行っている。 来週から数カ月、沖縄に移動予定との事。
4月からバンライフをスタートしたという渡鳥ジョニー氏。
メルセデス=ベンツのバンを改装して、永田町の駐車場を住所におく都市型バンライフに挑戦中。
お風呂はもっぱらスポーツジムに通っているという。
本業は東京と京都に10棟ほどシェアハウスを運営されている。
アーティスト、アスリート、起業家などが多い為、そのクリエイティブな活動を支援する為バスハウスをスタート。
現在2台目のバスを制作中。
東京大学とNASAのメンバーで構成されているWOTAを率いる前田氏。
持ち運べる水インフラ「WOTA BOX」を開発。「だれでもどこでも水の自由を」をミッションに、モビリティのための水インフラも開発予定。
AIを使って水の汚れの種類を解析しその汚れを浄化させる仕組みを開発。そして同じ水をリサイクルできるシステムを構築。
災害時、水不足のエリアなど限られた水しかないエリアでのシャワーを可能にした。
移動型農耕民族を画策中。オンライン農学校「The CAMPus」の働きからスタート、渡鳥ジョニーと共に活動する中でバンライフに出会い、免許を取る過程からバンの入手までをレポートされるとの事。
マクアケでのクラウドファンディングをスタートする
つくば市はふるさと納税型のクラウドファンディングをスタートする。
ふるさと納税という事もあり、ファンディングした金額は「控除対象」となる。
つくば市のふるさと納税が抱える問題
「あまり語りたくない」と切り出したつくば市長。
つくば市と関連のないものを売って納税を増やすという事ではなく
体験型でつくばマラソンの出走権などを提供してきたがやはり他自治体の「松坂牛」などには勝てないのが現状。
都市部から地方へお金が流れ、つくば市も4億円の赤字となっており非常に頭の痛い問題となっている。
マクアケ 坊垣加奈氏がみたふるさと納税
「本来、ふるさと納税は関係者人口と言われる人達を中心としてその地域に興味を持った人がちゃんと目的をもってお金を収める事。
今や、どこの地域と意識されずただ安くお肉が手に入るなどでお金を出している人が非常に多い。そして、地域の魅力発信にはつながっていない。」
とふるさと納税の厳しいい現実を語った。
「この問題を解決する仕組みを考えたのがマクアケガバメントである。このマクアケガバメントは見え方はクラウドファンディング同様、目標金額となんの為なのか、という目的がはっきりしている。」
「ただ、普通のクラウドファンディングと違うのは売買契約ではなく、寄付金となるので参加される方は寄付金控除を受けられる。つまりふるさと納税として機能している所が違うのです。」
行政としては、何のためのお金なのかという所がしっかりと伝えられ、それに対する寄付という形となるのでより明確にふるさと納税の意図が体現できている仕組みであろう。
このマクアケガバナンスを活用してつくば市は200万円の目標金額を設定した。
この金額について、聞かれたマクアケ 坊垣加奈氏は「金額は妥当である」とのお墨付き。
市長は「集まらなかったらかっこ悪いとかそいう事ではなく、とりあえずやってみようと思っている」
こう語っていた。
つくばというITと科学者の町の市長だけあって、先進的なサービスを積極的に行政に取り入れたり
行政という厳しい制約の中でも様々なチャレンジを行っているんだなと
今回の記者発表だけでも感じ取れた。
機会があれば、キャンピングカージャーナルとしてつくば市長にインタビューをさせて頂きたいものです。
つくば市はこのクラウドファンディングに参加した経緯を市長が語る。
「つくば市は人口23万人ですが、関係人口としてもの凄いポテンシャルがある。大学や研究機関があり当然出入りが激しい市なんです。1年間でつくば市は新しく1万6千人の人が市に入ってくる。出ていく人は1万3千人。それで毎年だいたい3000人ほど人口が増えている。」
「その毎年1万3千人の方、つくばで過ごして出ていく。そいう方々に対して訴求する上ではこのマクアケガバメントが非常に親和性が高いと考えた」
と市長は語る。
つくばVAN泊、体裁だけではなく、開催された中身がどんな形で実るのか。
そして、これが第1回。
つくば市の描くTsukuba Tomorrow Laboがどんな形で着想するのか筆者としては今後も非常に楽しみだ。
引き続き取材を進めたい。