真夏の車中泊で誰もがぶつかる壁が「窓を開けて換気したいのに、開けると虫が入ってくる」というジレンマです。エンジンを止めた車内は夜でも熱がこもりやすく、少しでも風を通したいところですが、無防備に窓を開ければ蚊やコバカ、ヤブ蚊などが遠慮なく侵入してきます。かといって窓を閉め切れば、今度は暑さと寝苦しさに悩まされます。
この「換気」と「防虫」を同時に成立させる道具が、車の窓に取り付ける網戸(メッシュカーテン)です。市販品も数多く販売されていますが、車種や窓の形状によっては合うものが見つからず、価格も1枚あたり数千円から2万円以上とばらつきがあります。そこで注目されているのが、100円ショップの材料を使って自分の車の窓にぴったり合う網戸を自作する方法です。
この記事では、夏の車中泊を快適にする網戸を自作するための考え方を、必要な理由・固定方式のタイプ・材料選び・作り方の手順・虫の侵入を防ぐコツ・注意点まで一通り整理して解説します。「安く済ませたい」「自分の車に合う網戸がない」「市販品を買う前に自作を検討したい」という方に向けた、実用重視のガイドです。
なお、暑さ対策全体の考え方(涼しい場所選びやRVパークの電源活用など)については、姉妹記事「車中泊の暑さ対策はRVパークが近道|電源×場所選びで夏の夜を快適にする完全ガイド」もあわせてご覧ください。本記事は「窓まわりの換気と虫対策」に特化した内容です。
夏の車中泊に網戸が必要な3つの理由

そもそもなぜ、夏の車中泊に網戸がこれほど重宝されるのでしょうか。理由は大きく3つに整理できます。
理由1:エンジンを止めた車内は熱がこもる
日中に太陽光で温められた車体は、夜になっても熱を放出し続けます。エンジンを切ってエアコンが使えない状態では、窓を閉め切った車内の気温は外気温より高くなりがちです。窓を開けて空気を入れ替えることは、暑さをやわらげる最も基本的で電力を使わない方法です。網戸があれば、この「窓開け換気」を虫を気にせず実行できます。
理由2:換気で結露と車内のこもり感を減らせる
人が眠ると呼吸によって水分が放出され、閉め切った車内は湿度が上がり、窓や天井に結露が生じやすくなります。空気がこもると寝苦しさや息苦しさの原因にもなります。対角線上にある2つの窓を開けて風の通り道をつくれば、車内の空気が効率よく入れ替わり、湿気とこもり感を軽減できます。網戸は、この通気を安全に行うための必需品です。
理由3:虫の侵入を防ぐ
夏の夜は蚊をはじめ、ユスリカやコバカなど小さな虫が活発になります。特に川辺・湖畔・林間・田んぼの近くといった車中泊で人気の自然豊かな場所ほど、虫は多くなる傾向があります。網戸なしで窓を開ければ、明かりや二酸化炭素に引き寄せられた虫が車内に入り込み、一晩中悩まされることになりかねません。網戸は換気しながら虫をブロックする、いわば「窓の防衛ライン」です。
網戸は「自作」と「市販品」どちらが良いか
網戸を用意する方法は、大きく「市販品を買う」か「自作する」の二択です。それぞれに向き・不向きがあるので、まずは判断材料を整理しておきましょう。
自作のメリット
自作の最大の魅力はコストの安さです。100円ショップの材料をそろえれば、窓1〜2枚分をおおむね数百円から1,000円程度で作れるケースが多く、市販品を複数枚買うより大幅に安く抑えられます。
もう一つの利点が、自分の車の窓の形状にぴったり合わせられることです。市販の汎用網戸は「だいたいのサイズ」で作られているため、窓枠との間に隙間ができたり、逆に大きすぎて余ったりすることがあります。自作なら実寸に合わせてカットできるので、隙間を最小限にでき、虫の侵入を防ぎやすくなります。汚れたり破れたりしても、材料が安いので気軽に作り直せる点も見逃せません。
市販品のメリット
一方で市販品には「手間がかからず、仕上がりが安定している」という強みがあります。窓の内側にマグネットで貼るだけのメッシュカーテンや、車種専用に設計された製品なら、届いたその日からきれいに使えます。縫製やフレームがしっかりしているぶん耐久性も期待でき、「作る時間や手間をかけたくない」「不器用で自作に自信がない」という人には市販品のほうが向いています。
費用と手間のバランスで選ぶ
まとめると、費用を最優先し、車の窓に合わせてカスタマイズしたい人は自作、手間と仕上がりの安定を優先する人は市販品が向いています。「まず自作で試してみて、使い勝手を確かめてから本格的な市販品を検討する」という段階的な進め方も現実的です。おおまかな費用と手間の目安は次のとおりです(金額は材料や製品によって変わるため、あくまで目安として捉えてください)。
| 項目 | 自作(100均中心) | 汎用の市販網戸 | 車種専用の市販品 |
|---|---|---|---|
| 費用の目安 | 窓1〜2枚で数百円〜1,000円程度 | 1枚あたり数千円前後 | 2万円以上のことも |
| フィット感 | 実寸に合わせられる | 汎用サイズで隙間が出やすい | 車種に最適化 |
| 手間 | 採寸・製作の手間がかかる | 届いてすぐ使える | 届いてすぐ使える |
| 作り直し・交換 | 安価で気軽 | 買い替えが必要 | 買い替えが必要 |
以降は自作を前提に、具体的な方法を解説していきます。
車中泊網戸の固定方式3タイプ
自作網戸を車の窓に取り付ける方法には、代表的なものが3つあります。どの方式にするかで必要な材料が変わるため、作り始める前に決めておきましょう。
マグネット式
メッシュ生地の縁に細長いマグネット(マグネットバンドやマグネットシート)を仕込み、鉄製の車体(ドアの窓まわり)に磁力で貼り付ける方式です。着脱が簡単で、粘着跡が残らないのが大きな利点です。ドアの鉄板部分に吸着させるため、窓ガラスそのものではなく、窓を囲むフレームや車体に密着させる形になります。磁力が弱いと風でめくれたり隙間ができたりするため、しっかり吸着する強さのマグネットを選ぶことがポイントです。
マジックテープ(面ファスナー)式
裏面に粘着剤が付いた面ファスナー(マジックテープ)を車体側とメッシュ側の両方に貼り、それを合わせて固定する方式です。マグネットが効かない樹脂パーツまわりや、複雑な形状の窓にも対応しやすいのが強みです。ただし車体側に粘着テープを貼るため、剥がすときに跡が残らないよう、屋外用・強力タイプでありながら原状回復を意識した貼り方の工夫が必要です。
フレーム・突っ張り式
メッシュ生地を軽い枠に張ったり、突っ張り棒やワイヤーで窓枠内に固定したりする方式です。粘着剤やマグネットに頼らないため車体を傷めにくい一方、窓枠にぴたりと収める採寸精度が求められます。DIYの難易度はやや上がりますが、繰り返し使う前提でしっかり作りたい人に向いた方法です。
3つの方式の特徴を整理すると、次のようになります。
| 固定方式 | 着脱のしやすさ | 車体への跡 | 向いている窓・車 |
|---|---|---|---|
| マグネット式 | 簡単 | 残りにくい | 鉄板部分がある一般的な窓 |
| マジックテープ式 | やや簡単 | 残る場合あり | 樹脂まわり・複雑形状の窓 |
| フレーム・突っ張り式 | 手間がかかる | 傷めにくい | 窓枠にはめ込める窓 |
初心者がまず試すなら、着脱が手軽で失敗しても跡が残りにくいマグネット式が扱いやすい選択肢です。以下では、マグネット式を基本に材料と手順を紹介します。
100均で揃う!自作に必要な材料と道具

自作網戸の材料は、多くが100円ショップ(ダイソー・セリア等)やホームセンターで手に入ります。ここでは代表的なものを挙げます。実際の品ぞろえは店舗や時期によって変わるため、店頭で用途に合うものを確認してください。
メッシュ生地(防虫ネット)
網戸の本体になる部分です。園芸用の防虫ネット、洗濯ネット、または網戸補修用のネットなどが流用されます。選ぶ際のポイントは目の細かさで、蚊だけでなくコバカのような小さな虫まで防ぎたい場合は、目が細かいメッシュのほうが安心です。ただし目が細かいほど風通しはやや落ちるため、換気と防虫のバランスを意識して選びましょう。色は、外から車内が見えにくい黒や濃色のほうがプライバシー面で有利とされています。
網戸のネットは「メッシュ数」という単位で目の細かさが表され、数字が大きいほど目が細かくなります。家庭用の網戸では20メッシュ前後が一般的とされますが、より小さな虫の侵入を防ぎたい場合は、それより細かいネットを選ぶ考え方もあります。素材面では、ポリエステルやポリプロピレンといった耐候性のある化学繊維が、屋外での使用や水洗いに向いています。園芸コーナーの防虫ネットは目の細かさが明記されていることが多いので、パッケージの表示を確認して選ぶと失敗が減ります。
固定材(マグネット・面ファスナー)
マグネット式なら、細長く切れるマグネットシートや、手芸用のマグネットバンドが使われます。車体にしっかり吸着する磁力があるかを、購入前後に確認しておくと失敗が減ります。マジックテープ式なら、裏面が強力粘着で「屋外用」「強力」と明記された面ファスナーを選ぶのが基本です。夏場は車体表面が高温になるため、熱で粘着力が落ちにくいものを選ぶことが重要です。
接着剤・両面テープ
メッシュ生地とマグネットを貼り合わせるための接着剤や強力両面テープも必要です。布や樹脂に対応した強力接着剤を使うと、洗濯や繰り返しの着脱にも耐えやすくなります。接着剤は乾燥に時間がかかるものもあるため、製作は時間に余裕をもって行いましょう。
道具
採寸用のメジャー、生地をカットするハサミ、印をつけるペン、車体の油分を拭き取るための脱脂用ウエスやアルコール、隙間を埋めるための隙間テープなどがあると作業がスムーズです。特に脱脂は、粘着テープやマグネットの密着度を左右する重要な下ごしらえになります。
車中泊網戸の作り方【基本手順】

材料がそろったら、いよいよ製作です。ここではマグネット式を例に、基本的な流れを4ステップで解説します。
ステップ1:窓のサイズを測る
まず、網戸を取り付けたい窓の開口部を採寸します。窓ガラス部分だけでなく、マグネットを吸着させる車体の鉄板部分まで含めて、上下左右に余裕をもたせた寸法を測るのがコツです。実寸ぴったりに作ると隙間ができやすいため、各辺に数センチの余裕(のりしろ)を足しておくと、貼り付けたときにしっかり覆えます。
ステップ2:メッシュ生地をカットする
採寸した寸法に「のりしろ」を加えた大きさで、メッシュ生地をカットします。切り口がほつれやすい素材の場合は、縁を折り返して補強したり、後述のマグネットで挟み込んだりすると長持ちします。左右の窓や後部の窓など、複数枚作る場合は、それぞれの窓に合わせて別々に採寸・カットしましょう。
ステップ3:固定材(マグネット)を取り付ける
カットしたメッシュ生地の縁に沿って、マグネットを接着剤や強力両面テープで貼り付けます。生地の四辺すべてにマグネットを配置すると、風でめくれにくく、隙間もできにくくなります。接着剤を使う場合は、貼り付け後に十分な乾燥時間を確保してください。乾ききる前に使うと、剥がれの原因になります。
ステップ4:車体に設置して隙間を確認
完成した網戸を車の窓に取り付け、車体側にすき間がないか確認します。ドアの内側(車内側)に貼るか、外側に貼るかは、ドアの開閉との干渉や雨の吹き込みを考えて決めます。設置後は、実際に窓を開けた状態で、虫が入り込めそうな隙間が残っていないかを目視でチェックしましょう。隙間があれば、隙間テープや追加のマグネットで塞ぎます。
虫の侵入をゼロに近づける5つのコツ
網戸を付けても「小さな隙間から虫が入ってきた」という失敗は起こりがちです。以下のポイントを押さえると、防虫効果が高まります。
- のりしろを大きめに取る:窓枠より一回り大きく作り、開口部を確実に覆う。
- 四辺すべてを固定する:上辺だけでなく下辺・両サイドも固定し、めくれと隙間を防ぐ。
- 隙間テープを併用する:ドアと車体のわずかな段差やすき間を隙間テープで塞ぐ。
- 目の細かいメッシュを選ぶ:蚊より小さいコバカ対策には、細かい目のネットが有効。
- 設置後に暗い場所で光を当てて確認する:夜、車外から車内へ光を当て、光が漏れる箇所=虫が入る隙間を見つけて塞ぐ。
特に虫は「わずかな隙間」から侵入するため、面としてのメッシュ性能よりも、縁の処理と隙間対策のほうが結果を左右することが少なくありません。
窓の場所別・車種別の作り分けのコツ
車の窓は場所によって形状も役割も異なります。すべての窓を同じ作り方で網戸化するより、場所ごとの特性に合わせて作り分けると使い勝手が上がります。
スライドドアの窓(バン・ミニバン)
ハイエースやエブリイ、各種ミニバンのスライドドアの窓は、面積が大きく開口も広いため、換気の主役になる窓です。ここは大判のメッシュでしっかり覆い、四辺を確実に固定するのが基本です。スライドドアを開けた状態で網戸を張れば、大きな開口全体を防虫しながら一気に換気できます。ドアを開けたまま網戸を使う場合は、ドアの内側フレームに合わせて採寸し、めくれ対策としてマグネットを密に配置すると安心です。
バックドア・リアゲートの窓
後部のハッチバックやバックドアを跳ね上げて、その開口を網戸で覆う使い方も人気です。荷室で就寝するレイアウトの車では、リアゲートを開けて足元側から風を通せるため、寝る向きと風の流れを合わせやすいのが利点です。開口が大きいぶんメッシュも大判になり、上から吊るす・突っ張るなど固定に工夫が要りますが、開放感と換気効率は抜群です。雨天時は跳ね上げたゲート自体が庇になる車種もあります。
前席ドア・三角窓
運転席・助手席のドア窓は、就寝時に少しだけ開けて空気の逃げ道をつくる「排気側」として使うと、対角の窓との間に風の通り道ができます。面積が小さいぶん、小さめのメッシュで手軽に作れます。三角窓(クォーターガラス)がある車では、その小窓だけを覆う小型の網戸を作ると、防犯性を保ちつつ最小限の換気ができます。
車種専用形状への対応
窓の形が複雑な車種では、いきなり本番の生地を切らず、新聞紙や不織布で「型紙」を作ってから採寸すると失敗が減ります。型紙を窓に当てて形を写し取り、それに沿ってメッシュをカットすれば、曲線や斜めの多い窓にもフィットしやすくなります。左右非対称の窓がある場合は、左右で別々に型紙を取りましょう。
メンテナンスと収納
自作網戸を長く使うには、簡単な手入れと保管の工夫が役立ちます。使用後にほこりや花粉、虫の死骸が付いたら、軽く水洗いして陰干しすると清潔に保てます。マグネットや面ファスナーの粘着部分に汚れが付くと固定力が落ちるため、縁の部分は特に清潔にしておきましょう。
保管時は、折りたたむよりも軽く丸めて収納するとメッシュに折り跡が付きにくく、次に使うときにきれいに広がります。マグネットバンド入りの網戸は、金属同士が引き合って絡まりやすいので、1枚ずつ布袋やジッパー袋に入れておくと取り出しやすくなります。破れやほつれを見つけたら、補修用テープで早めに直すか、材料が安いので思い切って作り直すのも自作ならではの気軽さです。シーズンオフに車から降ろして室内で保管すれば、直射日光や車内の高温による生地の劣化も抑えられ、翌シーズンも気持ちよく使えます。
網戸+αで虫よけと暑さ対策を強化する
網戸は換気と防虫の土台ですが、他のグッズと組み合わせることで、夏の車中泊はさらに快適になります。
虫よけグッズを併用する
網戸で物理的に防ぎつつ、虫よけスプレーやハッカ油、置き型・吊り下げ型の虫よけを併用すると、万一の侵入や網戸に寄ってくる虫を減らせます。ハッカ油は清涼感もあり夏場に好まれますが、素材によっては変色の可能性があるため、車内で使う際は目立たない場所で試してから使うと安心です。
扇風機で換気効率を上げる
網戸から入る自然の風だけでは物足りない夜は、電池式やUSB式のクリップ扇風機を使うと、車内の空気循環が良くなります。窓際に扇風機を置いて外の空気を取り込む、あるいは車内の熱気を外へ押し出すように向きを工夫すると、換気効率が高まります。
サンシェードで日中の熱を抑える
網戸は夜の換気に効きますが、日中の車内温度上昇を抑えるにはサンシェードや断熱マットの併用が有効です。窓からの直射日光を遮ることで、夜になってから放出される熱の量そのものを減らせます。網戸・扇風機・サンシェードを組み合わせることで、「日中の断熱」「夜の換気」「終日の防虫」を通しで対策できます。
立地選びで虫の量そのものを減らす
そもそも虫の少ない場所を選べば、網戸への負担も軽くなります。虫は水辺や草むら、街灯の周辺に多く集まる傾向があるため、川辺・湖畔・田んぼのすぐそばや、明るい照明の真下は避けるだけでも遭遇数を減らせます。舗装された駐車場や風通しの良い高台など、虫の発生源から少し離れた場所を選ぶことも、道具に頼りきらない有効な虫対策です。RVパークやオートキャンプ場など、管理された車中泊スポットは環境が整っていることが多く、暑さ・虫の両面で過ごしやすい選択肢になります。
車中泊網戸を使うときの注意点
自作・市販を問わず、車の網戸を使うときには守るべき注意点があります。
走行中は必ず外す
網戸は停車・駐車して車中泊をするときに使うものです。マグネットやテープで固定した網戸を付けたまま走行すると、風圧で外れて飛散したり、視界や安全の妨げになったりする恐れがあります。移動の際は必ず取り外し、車内の手が届く場所に保管しましょう。
防犯・プライバシーに配慮する
網戸で窓を開けたまま就寝するということは、外から車内の様子が見えたり、音が漏れたりしやすくなるということでもあります。人の出入りが多い場所での窓開けは、防犯面で不安が残ります。濃色のメッシュを選ぶ、目隠しになるカーテンやサンシェードを併用する、そもそも人目の少ない安全な場所を選ぶ、といった配慮が欠かせません。
雨天・強風時の扱い
窓を開けたまま就寝中に雨が降り出すと、網戸越しに雨が吹き込むことがあります。天気が不安定な日は、窓の開け幅を控えめにする、雨よけになるバイザー付きの車では庇を活用する、といった工夫が必要です。強風時もめくれや外れが起きやすいため、状況に応じて窓を閉める判断も大切です。
粘着跡・原状回復に注意
マジックテープ式など粘着剤を使う方式では、車体に糊の跡が残ることがあります。剥がしやすいタイプを選ぶ、下地にマスキングテープを貼ってから固定するなど、原状回復を意識した工夫をしておくと、後々のトラブルを避けられます。マグネット式は跡が残りにくい点で、この面でも扱いやすい方式です。
よくある質問(FAQ)
Q. 自作網戸はいくらくらいで作れますか。
A. 使う材料や枚数によりますが、100円ショップの材料中心なら、窓1〜2枚分でおおむね数百円から1,000円程度が目安です。市販の汎用網戸やメッシュカーテンを複数枚そろえるより、大幅に安く抑えられるケースが多くなっています。
Q. マグネット式とマジックテープ式、どちらが良いですか。
A. 着脱の手軽さと「跡が残りにくい」点を重視するならマグネット式、マグネットが効かない樹脂まわりや複雑な窓形状に対応したいならマジックテープ式が向いています。初めて作るなら、失敗しても跡が残りにくいマグネット式が扱いやすいでしょう。
Q. メッシュの目はどのくらい細かいものを選べばよいですか。
A. 蚊だけを防ぐなら一般的な網戸相当の目でも対応できますが、川辺や林間などコバカの多い場所では、より目の細かいメッシュのほうが安心です。ただし細かいほど風通しは落ちるため、使う場所に応じて選び分けましょう。
Q. 走行中に付けたままでも大丈夫ですか。
A. 走行中の使用は想定されていません。風圧で外れたり安全の妨げになったりする恐れがあるため、移動時は必ず取り外してください。
Q. 網戸だけで虫は完全に防げますか。
A. 網戸は換気しながら虫を大きく減らせますが、わずかな隙間から侵入する虫をゼロにするのは容易ではありません。縁の処理や隙間対策を丁寧に行い、虫よけグッズを併用することで、より快適に過ごせます。
Q. 不器用でも自作できますか。
A. マグネット式であれば、基本は「採寸してメッシュを切り、縁にマグネットを貼る」だけなので、裁縫の技術は不要です。窓の形が複雑な車は、新聞紙などで型紙を作ってから採寸すると失敗が減ります。それでも不安な場合は、まず小さな前席の窓や三角窓など、面積の小さい窓から作ってみると感覚をつかみやすいでしょう。
Q. 作った網戸はどのくらい持ちますか。
A. 使う頻度や材料、保管状態によって変わります。100円ショップの材料は手軽な反面、高価な市販品ほどの耐久性は期待しにくいので、シーズンごとに状態を確認し、破れやほつれ、粘着力の低下が出たら補修または作り直すのが現実的です。安価に作れることが、こまめに更新できる自作のメリットでもあります。
まとめ
夏の車中泊で「暑いのに窓を開けられない」という悩みを解決するのが、換気と防虫を両立する網戸です。市販品も便利ですが、100円ショップの材料を使えば、自分の車の窓にぴったり合う網戸を安く自作できます。
作り方の基本は、①窓を余裕をもって採寸する、②のりしろを付けてメッシュをカットする、③マグネットや面ファスナーで固定材を取り付ける、④車体に設置して隙間を確認する、という4ステップです。虫の侵入を防ぐ鍵は、メッシュそのものより「縁の処理」と「隙間対策」にあります。
さらに、虫よけグッズ・扇風機・サンシェードを組み合わせれば、日中の断熱から夜の換気・防虫までを通して対策でき、真夏の車中泊がぐっと快適になります。走行中は必ず外す、防犯とプライバシーに配慮する、雨天時の吹き込みに注意する、といった基本を守りながら、自分の車の窓にぴったり合った一枚を作り、暑い夏の夜も快適な車中泊を楽しんでください。