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RVパークの電源は何アンペアか|684件で読めた容量【2026年8月版】

RVパーク684件の電源欄を全数で数えた。容量の数字が読めるのは288件で、残る396件には書かれていない。読めた288件の区画あたり上限は中央値1500W。電子レンジやドライヤーが何と同時に使えるかをメーカー公表値で判定する。

篠原徹
キャンピングカージャーナルの車両・制度担当。前職は中古車販…
公開2026.08.24
読む時間20 min

RVパークの電源は、容量が読み取れる施設では区画あたり100V15A(1500W)が最も多く、次いで100V20A(2000W)である。ただし全684件のうち容量の数字が出ているのは288件にとどまり、残る396件は現地に着くまで分からない。

結論から書く。

  • 2026年8月20日時点のくるま旅公式の全684件を数えたところ、電源が「あり」なのは660件(96.5%)、「なし」は3件、欄が空欄なのは21件だった
  • 備考にアンペアかワットの数字があるのは288件(42.1%)で、396件(57.9%)には容量の記載がない
  • 数字が読める288件の「区画あたりの上限」は、100V換算の低いほうで見ると中央値1500W。1500W以下が186件(64.6%)、2000Wが99件(34.4%)
  • したがって容量が書かれていない施設は1500W(15A)を上限として持ち込む。これを超える構成にすると、多数派の施設で落ちる
  • 1000Wを超える機器は同時に1台まで。20Aの施設でも、1000Wを超える機器を2台同時に回すことは成立しない

684件を数えた結果、容量が書いてある施設のほうが少ない

集計対象は、くるま旅公式WEBサイトのRVパーク個別ページ全684件(2026年8月20日取得)。
各ページの「施設の設備」ブロックにある「電源の有無」の値と、その下の備考欄を機械で抜き出し、備考のアンペア表記・ワット表記・ボルト表記を数えた。全角数字と「アンペア」「ワット」のカタカナ表記、桁区切りのカンマは正規化してから数えている。

電源の有無件数割合
あり(無料)45165.9%
あり(有料)20029.2%
あり(無料・有料の区分なし)91.3%
なし30.4%
欄が空欄213.1%
合計684100%(四捨五入のため内訳の和は99.9%)

空欄の21件は、ページに「電源の有無」の項目自体は存在するのに、あり・なしの値が入っていない。
うち19件は備考には何か書いてあり、たとえば1523「RVパーク ガーデンカフェ スロー」(兵庫県)の備考は「サイトに電源は無いですが、30mぐらいのコードリールで電源を引く事は可能です。」となっている。値が空欄でも電源が無いとは限らない。以下の集計では、この21件を「なし」に足さず、分母684件のまま別枠で示す。

そのうえで容量の記載を数えた結果が次の表だ。

備考の記載件数684件に対する割合
アンペア表記あり18827.5%
ワット表記あり11617.0%
アンペアかワットのどちらかあり28842.1%
両方あり162.3%
どちらも無い39657.9%

電源そのものは96.5%の施設が持っていた。
しかし「何アンペアまで使えるか」に答えている施設は4割強しかない。予約前に容量を確定できないほうが多数派だ。この記事はそこから始まる。

RVパークの区画に置かれた電源ボックス。扉に容量の表示がある
容量が明記されている状態。備考に数字を書いている施設は684件中288件だった

なお無料か有料かで記載率が違った。無料451件のうち容量記載は213件(47.2%)、有料200件のうちは69件(34.5%)で、料金を取っている施設のほうが容量を書いていない。

15Aと20Aで95%を占める

アンペア表記のあった188件について、施設ごとに最も小さい値(同じ施設に複数の区画がある場合、いちばん細い口)を取った結果が次の表だ。

施設ごとの最小値件数割合
20A9550.5%
15A8444.7%
10A42.1%
12A10.5%
5A10.5%
25A10.5%
30A10.5%
50A10.5%

15Aと20Aで179件、188件の95.2%を占めた。
ワット表記のあった116件も同じ傾向で、最小値が1500Wの施設が100件(86.2%)、2000Wが10件だった。

アンペア表記とワット表記を100V換算でひとつの軸に置き直すと、288件の分布は次のとおりだ。値が複数ある施設については、低いほうと高いほうの両方を出した。低いほうは「その施設でいちばん細い区画」、高いほうは「その施設でいちばん太い区画」を指す。

区画あたりの上限(100V換算)低いほうで見た件数高いほうで見た件数
500W21
1000W65
1200W11
1500W177167
2000W99104
2500W11
3000W18
5000W11
中央値1500W1500W
1500W以下の割合64.6%60.4%

低いほうの2件の500Wには、1628「RVパーク たそがれテラスの森と風」(三重県)のように「5A 500円」「15A 1500円」と容量別の料金プランを置いていて15Aも選べる施設が1件混じる。区画の細さというより、選べる下限のほうを拾った形だ。
どちらの取り方でも中央値は1500Wで、6割が1500W以下に収まった。
容量の書かれていない396件で何を前提にすべきかは、この数字で決まる。

日本RV協会がRVパーク開設希望者向けに公開している説明資料(PDF本文に版の記載はなく、ファイル名から2024年3月のものと見られる)でも、RVパークの電源は100V20A以上が推奨とされ、その理由としてキャンピングカーがエアコン・電子レンジ・ドライヤーといった電源を要する機器を積んでいることが添えられていた。一方でRVパークライトについては15A以下も相談可という扱いに分かれる。
推奨は20Aだが、容量が読める288件のうち100V換算で2000Wに届かないのは186件(64.6%)だった。これは推奨が守られていないという話ではない。推奨と実態の差そのものだ。筆者は容量を20Aで見積もることを勧めない。

施設名に「RVパークライト」が付くのは684件中18件で、そのうち容量が読めたのは9件だった。アンペア表記のあった7件の最小値は、15Aが4件、12Aと10Aが各1件、20Aが1件。ワット表記のあった4件は1500Wが2件、1200Wと1000Wが各1件だった。母数が小さいので割合は出さないが、ライトの側で20Aを期待する根拠は無い。

何と何が同時に使えるか

ここが本題だ。まず機器側の数字を、メーカーが公表している定格から並べる。
電流の欄は、メーカーが電流値を公表しているものはその値を、公表していないものは100Vで割った目安を入れた。ブレーカーが応答するのは電力ではなく電流だ。この区別が、あとの判定で効いてくる。

機器型番メーカー公表の消費電力電流出典
単機能電子レンジパナソニック NE-FL1C1400W(レンジ消費電力)約14A仕様
卓上IHコンロアイリスオーヤマ IHK-TA1-B1400W(定格消費電力)約14A商品仕様
電気ケトルティファール アプレシア・プラス ロック 0.8L(KO540)1250W(定格消費電力)約12.5A取扱説明書PDF
ヘアドライヤーパナソニック EH-NA0J1200W約12A仕様
ポータブルクーラーアイリスオーヤマ IPA-2202G755W(50Hz)・870W(60Hz)8.7A・8.8A(メーカー公表値)取扱説明書PDF
電気しき毛布パナソニック DB-U12T定格54W約0.5A仕様
扇風機パナソニック F-CU33819W(ノッチ7・強)約0.2A仕様

ポータブルクーラーの行では、755Wに対して公表電流が8.7Aだ。
8.7A×100V=870VAで、消費電力の755Wより115VA大きい。モーターを回す機器は電力と見かけの電力がずれるので、ワット数だけで見ると電流を過小に見積もってしまう。W表示しかない施設で圧縮機つきの機器を使うときは、この分の余裕を残す。

この表をもとに、15A(1500W)と20A(2000W)の区画で組み合わせを判定する。

組み合わせ合計15Aの区画20Aの区画
電子レンジのみ1400W・14A通る(残り1A)通る
ドライヤーのみ1200W・12A通る(残り3A)通る
ポータブルクーラー+電気しき毛布+扇風機943W・9.5A通る通る
ポータブルクーラー+ドライヤー2070W・20.8A落ちる落ちる
ポータブルクーラー+電気ケトル2120W・21.3A落ちる落ちる
ポータブルクーラー+電子レンジ2270W・22.8A落ちる落ちる
ドライヤー+電気ケトル2450W・24.5A落ちる落ちる
卓上IH+電気ケトル2650W・26.5A落ちる落ちる

ポータブルクーラーを含む行は、60Hz地域の値(870W・8.8A)で計算した。
50Hz地域では755W・8.7Aになるので、合計はいずれも表の数字より小さくなる。

境界はどこにあるか。
1000Wを超える機器を2台同時に動かした時点で、20Aの区画でも超える。 1200Wと1250Wの組み合わせで既に2450Wになり、2000Wの枠を450W上回るからだ。15Aか20Aかという差は、1台目を回せるかどうかには効かず、2台目を回せるかどうかにも効かない。効くのは「1台の大きい機器+小さい機器を何個ぶら下げられるか」の余裕だけだ。

したがって現地での運用ルールは容量にかかわらず変わらない。大きい機器は順番に使う。 クーラーを止めてから湯を沸かし、沸いたらクーラーを戻す。ドライヤーを使う間はクーラーを止める。これで15Aの施設でも20Aの施設でも同じ行動で通る。

パナソニックはEH-NA0Jの仕様ページの「安全に関するご注意」に、次のように書いている(2026年8月24日閲覧)。

●ご使用の際は、定格15A以上のコンセントを単独でご使用ください(消費電力1000W以上の為)

同ページはこれに続けて、単独で使用しないと火災や感電の原因になると記している。

「15A以上のコンセントを単独で」という指定は、1200Wのドライヤーが15Aの枠をほぼ1台で使い切ることを、メーカー自身が前提にしていることを示している。ドライヤーと何かを同時に使うのは、施設の都合ではなく機器の指定に反する。

書かれていない396件をどう見積もるか

筆者の結論は単純で、低いほうに合わせる。具体的には100V15A・1500Wを上限とみなして持ち込む。

根拠は3つある。
第一に、容量が読める288件のうち64.6%が1500W以下であり、1500Wを上限に組めば少なくとも6割の施設でそのまま通る。ただしこの64.6%には、RVパークsmart系列が共通の文面で「1500W」と表示している74件が含まれる。これを外した214件で見ると1500W以下は52.3%、2000Wは46.3%だった。中央値は1500Wのまま変わらないので、上限を1500Wに置く判断は動かない。第二に、2000Wの施設で1500Wしか使わなくても何も困らないが、逆は困る。第三に、1500Wを下回る施設は288件中9件(3.1%)しかなく、上限を1500Wより下げる実益が小さい。

その9件は500Wが2件、1000Wが6件、1200Wが1件だった。
たとえば1205「RVパーク 十勝まきばの家」(北海道)の備考は「500Wまで。」だけで、1250Wの電気ケトルは入らない。1689「伊勢路オートキャンプ場&RVパーク」(三重県)は「電源:AC100V/1000W以内」で、1200Wのドライヤーが入らない。
1500Wで組んでおいて、この種の施設に当たったときだけ現地で捨てる機器を決める、という運用が最も手数が少ない。

書いていない施設を「書いていないから大きいのだろう」と読むのは逆だ。
最小容量だった1205も1689も、数字を書いている側にいる。書いていないことは情報の不在であって、余裕の証明ではない。

容量の表示がない屋外コンセント。区画の壁に取り付けられている
容量の表示がない状態。684件中396件はこちらで、予約前に上限を確定できない

検索上位が取り違えている3点

1. 「600Wの電子レンジ」は600Wではない

電子レンジの600Wや1000Wは高周波出力、つまり食品に入る側の数字であって、コンセントから引く電力ではない。
パナソニックNE-FL1Cの仕様では、レンジの消費電力が1400W、自動出力の最高出力が1000W(継続時間は最大1分30秒)、切り換わり後の出力が600Wと分かれて書かれている。600Wで温めているつもりでも、コンセント側では1400Wを引いている。

15Aの区画で電子レンジを回すと、残りは1Aしかない。
「レンジは600Wだから余裕がある」という計算をした時点で、判定が2倍以上ずれる。

2. 「1500Wまで」は1口あたりではなく区画の合計

コンセントが2口あっても、上限は2倍にならない。この点を明示している施設が実際にあった。

  • 1317「RVパーク 古代蓮の里」(埼玉県)「電源ボックス内に2口の単相100V合計20Aの容量を供給しています。」
  • 1300「RVパーク Wings hill~つばさの丘」(長崎県)「計15A以内」
  • 1052「RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP」(北海道)「※2口15Aの上限あり(1サイト:1口7.5A)」

室蘭の例は分かりやすい。
2口あるが合計15Aで、しかも1口あたりは7.5A(750W)に制限されている。1200Wのドライヤーは、区画の枠には収まっても1口の枠には収まらない。同施設は「真夏の期間は、冷房等の使用方法によってブレーカーが落ちる可能性が高くなりますので、供給電力内での共有が必要になります。」とも書いている。

3. 「落ちても自分で戻せる」は施設によって違う

ブレーカーの復帰を利用者側でやってよいかどうかは、施設ごとに分かれた。
684件の電源欄の備考でブレーカーに触れているのは81件あり、うち68件は同じ運営系列の定型文だった。定型文以外の13件を読むと、扱いが正反対に割れている。なお1639は「ブレーカ」と長音符なしで書いており、「ブレーカー」だけで数えると落ちる。

自分で戻す運用の例は次のとおり。

  • 1733「RVパークかわむら」(熊本県)「ブレーカーが落ちた場合はコンセントカバーを上げ、ブレーカーをONにしてください。」
  • 1534「RVパークライト AKAIGAWA TOMO PLAYPARK」(北海道)「※使用中ブレーカーが落ちた際は再度、オンにしてください。」

戻せない運用の例もある。

  • 1639「RVパークライト イービークルパーク」(佐賀県)「ブレーカ復帰は基本できませんから」「容量オーバーにはくれぐれもご注意ください。」
  • 1679「kyoto.takao360 RVパーク」(京都府)「復旧までに時間がかかる、または復旧できない場合があります。」「その際の補償はいたしかねます。」(原文はこの2文の前に注意記号と「ブレーカーが落ちた場合、」を置いている)

その晩のうちに電源が戻らない可能性を明記した施設が、実在した。
1402「RVパーク 車山スカイポート」(長野県)は「※使用容量超過によりブレーカーが落ちた場合の事故・電化製品の故障については一切の責任を負いかねますのでご了承ください。」と書いており、落ちたこと自体の責任も利用者側に置かれている。

冷蔵機能つきの機器やCPAPを電源に頼っている場合、この差は一晩の可否を左右する。ポータブル電源を併用して系統を分けるという判断がここで効く(ポータブル電源 車中泊の選び方【2026年版】)。

有料電源はいくらか

「あり(有料)」の200件のうち、備考に円建ての金額が書かれていたのは128件だった。
このうち、電源単体の額と判定できない4件(宿泊料金や施設利用料そのものを書いているもの)を除外し、時間課金の8件を別枠にし、8件を原文にあたって手で補正したうえで、116件の分布を出した。補正の中身は、コードドラムの貸出料・時間外の延長料・連泊割の2泊目・日帰り料金・会員種別の安いほう、そして半角読点混じりの「1、000円」を0円と誤読していた1件である。機械抽出した金額の最小値をそのまま使うと、系統的に低い側へずれる。

1泊あたりの電源使用料件数割合
300円32.6%
400円10.9%
500円6253.4%
550円1512.9%
599円10.9%
600円32.6%
700円54.3%
770円21.7%
800円21.7%
880円10.9%
900円10.9%
1,000円1311.2%
1,100円65.2%
1,200円10.9%

中央値は500円で、500円と550円で77件(66.4%)を占める。1,000円以上は20件(17.2%)だった。
別枠にした時間課金の8件は、金額も時間の単位も施設ごとに違った。1時間100円が5件、1時間200円が1件、3時間100円が1件、3時間300円が1件である。1170「RVパーク 道の駅「飯高駅」」(三重県)は「200円/h コイン式電源装置 15A(2口)」、781「RVパークライト大和の里 富雄中町」(奈良県)は「コインタイマー 3台対応 100円/3時間」で、同じ100円でも3倍違う。1泊の総額で比べるときは、この8件を定額の施設と同じ表に並べてはいけない。

エアコン搭載車で料金が変わる施設も2件あった。
677「RVパークみちのくはしかみ」(青森県)は1,100円に対して「※ルームエアコン搭載車は2,200円」、945「RVパーク PittINN BASE 青森」(青森県)は「一般車両 599円 ※ルームエアコン搭載車は1,499円」である。前者はさらに「大容量のポータブルバッテリーとエアコンを併用する場合は、電源を分けてご使用頂きます。」として、その場合に1,100円の追加を求めている。車載エアコンを一晩回す前提なら、料金表の下段まで読む必要がある。

料金の支払い方や鍵の受け渡しはチェックイン時に発生するため、到着時刻の設計と切り離せない。締切の考え方はRVパークの予約とチェックインは何時までかにまとめてある。

200VとEV充電は、車中泊の電源とは別の設備

200Vの記載があるのは15件で、そのうちEV充電に言及しているのは10件だった。
この2つは重なっているが同じ設備ではない。200Vのコンセントが区画にあっても、それはEVの普通充電用に引かれた別系統で、車中泊の外部電源として使えるとは限らない。

  • 1164「RVパーク袖ヶ浦オートキャンプ」(千葉県)「電気自動車普通充電用の200Vコンセントは、Bサイト、Pサイト、②サイト ③サイトで使用が可能です。」(同施設の車中泊用の電源は「②サイト③サイトは20A、他は15Aです。」)
  • 807「RVパーク 宙の森ホテル花郷里」(兵庫県)「EV車専用の200V20Aの充電コンセントあり。EV充電は容量によって料金が変わります。」(原文は文頭に記号が付く)
  • 1038「RVパーク福知山」(京都府)は100V20Aが500円、200V30Aが1,000円と、系統ごとに別料金を掲げている

逆に、EV充電を明確に断っている施設も2件あった。
1379「RVパークライト Ema」(千葉県)「・EV(PHEV)充電はご遠慮下さい。」、1385「RVパークライト COSTA HINASE RESORT」(岡山県)「EV車の充電はご遠慮願います。」である。
100Vの区画電源からEVを充電すれば、区画の枠を一晩占有し続けることになる。断り書きが無い施設でも、事前に確認せずに始めてよい行為ではない。

なお、キャンピングカーの外部電源入力は100Vが前提の車両が大半で、200Vの区画があってもそのまま使えるわけではない。1222「RVパーク 道の駅パーク七里御浜」(三重県)は「100vもしくは200vのいずれかをチェックイン時にご指定いただきます。」として、どちらかを選ばせている。

電源ボックスから車両の外部電源入力口へ延びるケーブル。区画内で完結している
延長コードの定格が区画の容量より低いと、そちらが先に上限になる

予約前に確認すること、現地で先にやること

予約前。
くるま旅公式の施設ページで「電源の有無」と、その下の備考を読む。備考が付いているのは684件中544件(79.5%)で、容量・料金・口数・鍵の運用はここに書かれていることが多い。数字が無ければ施設へ直接聞く。聞く内容は「区画あたり何アンペアか」「コンセントは何口で、合計か1口あたりか」の2点で足りる。

持ち物。
延長コードは、区画の容量より低い定格のものを使うとそちらが先に上限になる。NITE(製品評価技術基盤機構)は2017年1月26日のプレスリリースで、次の事故事例を挙げている。

テーブルタップに電気ストーブとこたつ(合計1770ワット)を接続して使用していたところ、テーブルタップの接続可能な最大消費電力(1500ワット)を超えていたため、コードプロテクター付近から発火し、周辺を焼損した。

同リリースは「コンセントやテーブルタップには接続可能な最大消費電力が定められています。」「電気製品を接続する際は、最大消費電力を超えないようにしてください。」とも記している。区画が20Aでも、手元のコードが1500Wなら上限は1500Wになる。

長さも要る。
684件のうち、延長コード・延長ケーブル・コードリール・ドラムコードのいずれかに言及しているのは46件で、貸出のある施設と持参を求める施設に分かれた。1385「RVパークライト COSTA HINASE RESORT」(岡山県)は「15A 延長ケーブルをご持参ください」、1027「RVパーク こばせ」(福井県)は「ドラム延長コードでの提供です。」と書いている。表記は施設ごとにばらつくので、「延長コード」の4文字だけを探すと半分近くを見落とす。

巻いたまま通電しない。
ドラムやリールに触れている施設は46件のうち21件ある。1523「RVパーク ガーデンカフェ スロー」(兵庫県)の「30mぐらいのコードリール」のように、給電そのものがリール前提の施設もある。
コードリールには、巻いたままの状態で流してよい電流(定格電流)と、引き止めマークまで引き出した状態で流してよい電流(限度電流)の2つが定められている。ハタヤリミテッドの技術資料は、同社AP-301Kを例に定格電流7A・限度電流15Aという2段の値を示している(定格電流と限度電流の違い・PDF、2026年8月24日閲覧)。巻いたままなら700W、全部引き出して1500Wという開きになる。
この記事は上限を1500Wに置くことを勧めているので、リールを巻いたまま使うと、区画の枠に収まっていてもコード側が先に限界を迎える。通電の前に全長を引き出す。 手元のリールの2つの値は本体表示で確認できる。

到着後。
電源ボックスが施錠されている施設では、鍵やパスワードの受け取りが先だ。1537「RVパーク 近江舞子トーンズ(OMI-MAIKO TONES)」(滋賀県)は「管理棟内に各区画電源設備の開錠用の鍵があります。」としており、1232「Starling Cafe RVパーク」(鳥取県)も「チェックイン時に、電源ボックスの鍵を、お渡しします。」と書いている。
つないだら、大きい機器を1台ずつ順に入れていく。全部同時に入れて落とすと、施設によっては復帰できない。

区画の外で使う道具の扱いは、電源とは別のルールで決まる。整理は車中泊で車外にイスを出してよいかにある。給水設備の有無は車中泊の水タンクは容量より注ぎ方に全数集計を載せた。

よくある質問

RVパークの電源で電子レンジは使えるか

使える。ただし単独で使うことが条件になる。
パナソニックNE-FL1Cの場合、レンジの消費電力は1400Wで約14Aを引く。15Aの区画では残りが1Aしかなく、ほかに何かをつないでいれば超える。集計では容量が読める288件の6割が1500W以下だったため、レンジを回す間は冷蔵庫や充電器を含めて他を外すのが安全側の運用になる。容量が2000Wの区画でも、レンジと同時に1000W級を動かすことはできない。

ポータブルクーラーを一晩回せるか

容量の面では問題ない。
アイリスオーヤマIPA-2202Gの公表値は消費電力755W(50Hz)・870W(60Hz)、電流8.7A・8.8Aで、15Aの区画でも半分強に収まる。電気しき毛布54Wと扇風機19Wを足しても943W・約9.5Aにとどまった。
落ちるのは、これに電気ケトルやドライヤーを重ねたときだ。朝の身支度でドライヤーを使う前に、クーラーを止める手順を決めておけば足りる。

容量が書かれていない施設ではどう見積もるか

100V15A・1500Wを上限として持ち込む。
684件のうち396件(57.9%)には容量の記載がなく、記載のある288件では中央値が1500W、1500W以下が64.6%を占める。1500Wより低い施設は288件中9件(3.1%)しかないため、1500Wで組んでおけば大半の施設でそのまま通る。20Aを前提に組むと、記載のある施設の6割で超える。

ブレーカーが落ちたら誰が戻すのか

施設によって違う。
電源欄の備考でブレーカーに触れている81件のうち、定型文を除いた13件を読むと、利用者が自分でONにする案内を出している施設(1733・1534)と、復帰できない場合があると明記している施設(1639・1679)に分かれる。1679は復旧できない場合の補償はしないと書いている。
到着時に、ブレーカーの位置と落ちたときの連絡先を確認しておくと、夜中に判断せずに済む。

RVパークの電源でEVを充電できるか

原則として想定されていない。
200Vの記載がある15件のうちEV充電に触れているのは10件で、その多くはEV専用に別系統で引かれた設備である。区画の100V電源からの充電を明示的に断っている施設も2件(1379・1385)あった。
EVやPHEVで行くなら、充電設備の有無と料金体系を予約時に確認する。車中泊用の電源とは料金も系統も別に設定されていることが多い。

集計方法と、この記事で扱えていないこと

集計はくるま旅公式のRVパーク個別ページ684件を2026年8月20日に取得したHTMLから行った。
施設の数は動く。2026年8月24日に個別ページの生死を確かめたところ、684件のうち876「RVパーク 六甲山の上美術館」は転送に変わり、8月20日には無かった1804と1810が開くようになっていた。以下の件数は8月20日時点のものである。
HTMLコメントを除去したうえで「施設の設備」ブロックの「電源の有無」の値と備考を抜き、全角数字・カタカナ単位・桁区切りカンマを正規化してアンペア・ワット・ボルト・金額を数えている。上位N件や連続ID帯の抜き取りではなく、684件の全数である。

扱えていないことを2つ書く。
1つは、1500Wと書いていた100件のうち74件が同じ書式の同じ文面だったことだ。この74件のうち73件は施設名に「RVパークsmart」が付く。系列共通の表示であって、区画ごとに測った数字とは限らない。定型文を除くと、施設が自分の言葉で1500Wと書いているのは26件になる。
もう1つは、備考の数字が現在の設備を反映しているかを筆者は確認できていない点である。1142「RVパーク BBQ OASIS」(千葉県)のように「コンセント容量拡大しました。1500W/15A」と更新を明記している施設もあれば、更新時期の分からない施設もある。数字が書いてあっても、大きい機器を持ち込むなら電話で1度確かめるほうが早い。

発電機の可否は別の欄で、こちらは684件全件に値が入っている。扱いは車中泊で車外にイスを出してよいかで整理した。

出典

  • くるま旅公式WEBサイト RVパーク個別ページ 全684件(2026年8月20日取得・集計)https://www.kurumatabi.com/
  • くるま旅公式WEBサイト「RVパークのご案内」(施設要件・2026年8月24日閲覧)https://www.kurumatabi.com/rvpark/
  • 一般社団法人日本RV協会「RVパーク開設説明資料」(版の記載はなくファイル名から2024年3月と推定)https://www.kurumatabi.com/about/images/rvpark_material202403.pdf
  • パナソニック「ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0J 仕様」https://panasonic.jp/hair/products/EH-NA0J/spec.html
  • パナソニック「単機能レンジ NE-FL1C 仕様」https://panasonic.jp/range/products/NE-FL1C/spec.html
  • パナソニック「電気しき毛布 DB-U12T 仕様」https://panasonic.jp/danbo/products/DB-U12T/spec.html
  • パナソニック「扇風機 F-CU338 仕様」https://panasonic.jp/fan/products/F-CU338/spec.html
  • アイリスオーヤマ「1口IHコンロ(1400W)」https://www.irisohyama.co.jp/products/electrical-appliances/cooking-appliances/ih-cooking-heater/1-ih-cooking-heater/1-ih-cooking-heater-tabletop-1400
  • アイリスオーヤマ「ポータブルクーラー IPA-2202G 取扱説明書」https://www.irisohyama.co.jp/products/manual/pdf/518905.pdf
  • ティファール「電気ケトル アプレシア・プラス ロック 0.8L 取扱説明書」https://www.t-fal.co.jp/consumer-services/instructions-for-use/kettle/aprecia_plus_lock.pdf
  • ハタヤリミテッド 技術資料「定格電流と限度電流の違い」(PDF・2026年8月24日閲覧)https://www.hataya.jp/uploads/post/175/2_1.pdf /技術資料の一覧 https://www.hataya.jp/support/technical/
  • 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)プレスリリース「テーブルタップなどの配線器具をチェックしましょう。」平成29年1月26日 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs170126.html

数値の時点は、施設データが2026年8月20日、メーカー仕様とNITEの資料が2026年8月24日閲覧。
最終更新 2026年8月24日。

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篠原徹

キャンピングカージャーナルの車両・制度担当。前職は中古車販売の現場。いまはキャブコンで年20泊ほど走っています。キャンピングカー、トレーラー、RVパーク、法規と税を、条文と公的資料の一次情報に当たって整理します。自治体や条件で結論が変わることは、変わると書きます。