「泊まってよい」と「車の外に道具を出してよい」は別の許可である。RVパークは施設ごとに可否が分かれ、道の駅の掲示は車外の道具を名指しで挙げ、SA・PAは火気とバーベキューを禁止行為に挙げている。
- 高速道路のSA・PAは、NEXCO東日本・中日本・西日本の3社そろって火気の使用とバーベキューを禁止行為に挙げている。東日本は「キャンプ」、西日本は「野営」まで文言に入れている
- 岩手県「道の駅」連絡会が2022年6月に出した掲示物では、車外でのイス・テーブル・タープ・テントの使用が「一般的な禁止マナー」として名指しで列挙されている。同じ掲示物で宿泊目的の利用のほうが「ご遠慮いただいています」という弱い言い方になっており、階層が逆転している
- RVパークは統一ルールを持たない。公式予約サイトの全579件のうち、車外のテーブル利用OKの表示があるのは451件(77.9%)、サイドオーニングOKは427件(73.7%)、焚火OKは206件(35.6%)である(2026年8月21日時点)
- どちらの表示もない施設が117件(20.2%)ある。RVパークを予約したというだけでは、イスを出せる根拠にならない
- 規範は〈禁止〉〈お願い〉〈施設ごとの判断〉の3階層に分かれる。同じ1枚のPDFの中で書き分けられている例があり、混ぜて読むと結論を誤る
この記事が答えるのは「外に何を出してよいか」だけだ。泊まってよいかどうかは扱わない。
道の駅で寝ること自体の可否は道の駅で車中泊は禁止かに、高速道路の休憩施設についてはサービスエリアで車中泊は禁止?にまとめてある。エンジンをかけたままにする話は車中泊でエンジンかけっぱなしは違反かへ分けた。
規範は3階層ある。混ぜて読むと結論が変わる
施設が出している文章には、強さの違う3種類が混在している。この違いを保ったまま読むことが、この問題の核心にあたる。
| 階層 | 文末の形 | 意味 | 従わなかったときに起こりうること |
|---|---|---|---|
| 禁止 | 「禁止します」「禁止です」 | 施設が管理権に基づいて定めた規則 | 中止の要求、退去の要求、通報 |
| お願い | 「ご遠慮ください」「ご協力ください」「おやめください」 | 任意の協力要請 | 声かけ、掲示による周知 |
| 施設ごとの判断 | 記載がない、または「要問合せ」 | 全国共通の答えが存在しない領域 | 現地での個別対応 |
〈禁止〉の欄に挙げた帰結は、NEXCO中日本・西日本のPDFに書かれている対応から取った。道の駅とRVパークの掲示に、この帰結は書かれていない。
北海道の道の駅の公式総合情報サイト「北の道の駅」の利用マナーのページは、この3つが1ページに同居している好例だ。火気については「焚き火やバーベキュー・煮炊きなど火気の使用は禁止です。」と言い切り、電源については「電源を利用する行為はおやめください。」、宿泊目的の利用については「駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。」と書き分けている(2026年8月21日取得)。
同じページの中で語尾が変えてある以上、書いた側は意図して強弱を付けている。「禁止です」と書かれた火気に対して退去を求められる可能性と、「ご遠慮いただいています」と書かれた宿泊に対して声をかけられる可能性は、同じ重さで受け止める必要はないだろう。
そしてこのページには、車外のイスやテーブルについての記載がない。書いていないことを禁止と読むことも、許可と読むこともできない。それが第3の階層だ。

高速道路のSA・PAは、火気とバーベキューを3社とも禁止行為に挙げている
まず結論が動かない場所から確認する。高速道路の休憩施設については、NEXCO3社が公開している利用上の注意に、火気とバーベキューが禁止行為として明記されている。3社の文言を並べる(いずれも2026年8月21日にPDFを取得して照合した)。
| 会社 | 火気・BBQに関する条文 | 違反時に書かれている対応 |
|---|---|---|
| NEXCO東日本 | 「三 みだりに火気の使用をすること。また、キャンプ、バーベキューなどを行うこと。」 | 「弊社から是正を求めることがあります」 |
| NEXCO中日本 | 「■ みだりに火気の使用をすること(バーベキュー、花火など)。」 | 「行為の中止または施設からの退去を求める場合や警察への通報などをおこなう場合があります」 |
| NEXCO西日本 | 「みだりに火器を使用すること。また、許可なくキャンプ、バーベキュー又は花火等を行うこと。」 | 「行為の中止又は退去を求める場合や弊社が関係機関への通報又は何らかの措置等を行う場合があります」 |
3社の書きぶりには差がある。東日本は「キャンプ」を、西日本は禁止行為の別項目として「野宿、野営又は車上生活等」を挙げた。中日本の文には「キャンプ」の語がなく、括弧内の例示は「バーベキュー、花火など」にとどまる。
包括条項の置き方は3社で割れる。東日本と中日本は禁止行為の列挙の最後に置いており、中日本は「その他、当社の業務の支障または他のお客さまの迷惑、危険または利用上の妨げとなるような行為をすること。」と書いた。文末が「〜すること。」で、ほかの禁止事項と同じ形である。
一方、西日本の末尾の一文は「以上に掲げるもののほか、法令又は条例等に違反する行為、弊社の業務上の支障又は他のお客さまのご利用上の妨げとなるような行為はおやめください。」で、禁止事項を囲む枠の外に置かれ、文末も「おやめください」だ。この記事の分け方でいえば〈お願い〉の側だ。西日本のPDFで中止・退去・通報に言及した文は「この禁止行為をされたお客さまへは」と書き出しており、枠内の10項目に係る。
したがって、タープを広げてイスを並べる行為が包括条項の判断対象に入るのは、東日本と中日本である。
ここで注意したいのが括弧の読み方だ。中日本のPDFには「■ 所定のゴミ箱以外に物を捨てること。(なお、高速道路外からの持ち込みゴミを捨てることはご遠慮ください。)」という項目もある。禁止事項として列挙されているのは括弧の外側までで、括弧の中は「ご遠慮ください」=お願いの階層に置かれている。
一方、火気の項目の括弧は「(バーベキュー、花火など)」という例示であって、禁止の本文の一部だ。同じ記号を使っていても役割が違う。ゴミの扱いは車中泊のゴミはどこに捨てるかで詳しく分けた。
なお西日本のPDFには、「無許可での車両の放置」の枠の中に「休憩の目的を逸脱した乗り合わせ行為や送迎行為等を目的とした駐車はおやめください。」という小さな添え書きがある。これも禁止行為の本文ではない。枠の中に添えられた要請である。
道の駅は「車外の道具」を名指しで書いている
道の駅については、国土交通省東北地方整備局岩手河川国道事務所のサイトに掲載されている岩手県「道の駅」連絡会の掲示物(2022年6月)が、最も具体的に列挙している。10項目の「一般的な禁止マナー」のうち、③と④が該当する(PDFから原文を取得して照合)。
③ バーベキュー、煮炊き、炊飯、湯沸かし、たき火、花火などの火気の使用(キャンピングカー内の調理器具での使用等を除く) ④ 車外でのイス・テーブル・ベット、サイドオーニング、タープ、テント、シェルター、シート、発電機等の使用
④は、この記事で扱う道具をほぼ網羅している。イス、テーブル、サイドオーニング、タープ、テント、発電機のすべてが並ぶ。
③の括弧はさらに重要だ。「キャンピングカー内の調理器具での使用等を除く」とあり、車内のコンロで湯を沸かす行為は火気使用の禁止から外れている。車の外に持ち出したかどうかが線になっている。
同じ掲示物で、宿泊目的の利用は「~ その他お願い ~」の側に置かれ、「駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。(仮眠していただくことはかまいません。)」と書かれた。
つまりこの掲示物の中では、車中泊そのものより車外への展開のほうが強い扱いを受けている。「泊まってよいなら外にも出てよい」という順序で考えると、前後が入れ替わってしまう。
国土交通省の「道の相談室」も同じ位置づけを示している。「『道の駅』駐車場での車中泊は可能ですか?」という質問に対し、「運転の途中で疲労回復のために車内で仮眠をとるなどしていただくことはかまいません。ただし、駐車場など公共空間における宿泊利用は基本的にご遠慮いただいています」と回答している(2026年8月21日取得)。車外の道具については触れていない。
業界側も同じ線を引いた。日本RV協会が公表している公共駐車場向けのマナーは10項目からなり、その2番目がキャンプ行為を扱う。短時間の休憩であっても道の駅やSA・PAをキャンプ場の代わりに使わないよう利用者へ呼びかけたうえで、控える対象としてオーニングの展開と、イス・テーブル・バーナーの車外への持ち出しを挙げた(同協会「くるま旅を楽しむ方々へのお願い」・2026年8月21日取得)。
キャンピングカーの製造・販売事業者が中心となって作る団体が、自らこの線を引いている点は押さえておきたい。
注意すべきは、この掲示物が「一般的な」禁止マナーだと自ら断っている点だ。道の駅の設置者は市町村またはそれに代わる公的団体であり、整備の方法にも道路管理者と市町村が分担する「一体型」と市町村がすべて整備する「単独型」の2種類がある(国土交通省「道の駅案内 概要」)。運営主体が駅ごとに違う以上、掲示の文言も駅ごとに違う。現地の看板が優先する。

RVパークは統一ルールを持たない。全579件を数えた
ここが最も誤解されやすい。RVパークは日本RV協会が認定する車中泊向けの有料施設だが、協会が公表している開設条件は、駐車スペースの広さ、24時間使えるトイレ、100V電源、近隣の入浴施設、ごみ処理、入退場の自由度、看板、複数日利用の8項目である(日本RV協会「RVパーク開設に必要なこと」)。車外で何をしてよいかは、この8項目に含まれていない。
したがって可否は施設が個別に決める。それが利用者から見える形になっているのが、公式予約サイトRV-Park.jpの絞り込み条件だ。13項目ある施設設備の中に「サイドオーニングOK」「車外のテーブル利用OK」「焚火OK」「発電機OK」が並んでいる。可否が施設ごとに割れるからこそ、検索の条件になっている。
筆者は2026年8月21日、同サイトの検索結果を全ページ取得し、掲載されている579件すべての設備表示を集計した。上位から抜き出した数字ではない。掲載されている全数である。各項目の件数は、同サイトの絞り込み機能が返す件数とすべて一致することを確認した。
母集団を先に断っておく。日本RV協会は2026年7月末日時点のRVパークを全国676件と公表している(同協会ニュース・2026年8月21日取得)。本記事の579件は、そのうち公式予約サイトRV-Park.jpに掲載されている施設の全数であり、以下の割合はこの579件に対するものである。
| 表示項目 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 車外のテーブル利用OK | 451 | 77.9% |
| サイドオーニングOK | 427 | 73.7% |
| 焚火OK | 206 | 35.6% |
| 発電機OK | 127 | 21.9% |
| (参考)ペットOK | 543 | 93.8% |
出典:RV-Park.jp 施設検索(2026年8月21日取得・全579件)
読み方を3つ補足したい。第一に、オーニングとテーブルの両方にOK表示があるのは416件で、どちらの表示もない施設が117件(20.2%)ある。RVパークの5軒に1軒は、車外で過ごせると公表していない。
第二に、焚火OKの206件のうち203件はテーブルOKも併せて表示していた。焚き火まで許す施設は、その手前の道具も許している傾向がある。
第三に、施設名の文字列に「道の駅」を含む27件(所在地ではなく名称での一致)では、テーブルOKが16件、オーニングOKが11件、焚火OKは1件だった。いずれも全体の割合を下回る。ただしn=27であり、名称に「道の駅」を含まない併設施設は拾えていない。
ここで確度の限界を書いておく。このアイコンは施設が「OK」として登録した項目だけが表示される仕組みで、表示がないことは明文の禁止を意味しない。未登録の可能性がある。
ただし利用者が取る行動は変わらないだろう。表示がなければ、予約前に施設へ確認する以外に方法がない。
実際の施設は、どの粒度で書いているか
集計だけでは粒度が伝わらない。RV-Park.jpに載っている個別施設の記述を、実際に原文で取得して並べる(いずれも2026年8月21日取得・表示されている本文であることを確認した)。
掲載する9件は、シードを固定して無作為抽出した30件の中から、線引きの型が分かるものを選んだ例示である。30件中9件を選んだ結果であり、割合を示すための標本ではない。抽出のシードと対象IDは検証用に保存した。
| 施設 | 原文 | 何が線か |
|---|---|---|
| 都市型RVパーク「bravo港町神戸」(兵庫) | 「オーニングやイス・テーブル等は禁止」 | 車外への展開そのものを禁止 |
| RVパーク 宇都宮ICくまくま(栃木) | 「車外での椅子・テーブル展開 可」「※発電機使用不可です。」 | 道具ごとに可否が違う |
| RVパーク 道の駅ならは(福島) | 「区画内での利用に限る。」 | 空間の範囲 |
| RVパーク大谷(栃木) | 「ガス以外の火気使用禁止(直火・焚き火・炭火・花火など)」 | 熱源の種類 |
| RVパーク Hangout03(滋賀) | 「BBQコンロや焚火台の使用はOK、直火焚きはご遠慮ください。」 | 器具の有無 |
| 十勝ワッカの森キャンプ場(北海道) | 「日中のみ発電機の使用可。」「直火禁止、焚火シート、焚火台使用。」 | 時間帯と器具 |
| 鹿狼の湯天空RVパーク(福島) | 「20時以降の外での飲食禁止」 | 時刻 |
| RVパーク いまづ(滋賀) | 「9時以降外での飲食禁止」 | 時刻 |
| RVパーク とれとれ市場 南紀白浜(和歌山) | 「火気器具、直火、火の使用禁止」「・発電機の使用禁止」 | 火気と発電機を一律禁止 |
線の引かれ方が施設ごとに違うことが分かる。空間で切る施設、熱源で切る施設、時刻で切る施設が混在している。
RVパーク大谷は車外のテーブル利用OKとサイドオーニングOKの表示がありながら、炭火のバーベキューを禁止と書いた。テーブルを出せることと、その上で炭を熾せることは別の許可である。
道具別の境界値
条件が変わると結論が変わる点を、道具ごとにまとめる。
| 道具 | RVパーク | 道の駅(岩手県「道の駅」連絡会の掲示・2022年6月) | SA・PA | 結論が変わる境界 |
|---|---|---|---|---|
| サイドオーニング | 427件で可の表示(73.7%) | 禁止マナーに列挙 | 明文の記載なし。東日本・中日本の包括条項の対象 | 区画からはみ出すか |
| タープ・テント | 個別確認(専用の表示項目がない) | 禁止マナーに列挙 | 東日本・西日本は「キャンプ」「野営」を明記 | 地面にペグを打つか |
| イス・テーブル | 451件で可の表示(77.9%) | 禁止マナーに列挙 | 明文の記載なし。東日本・中日本の包括条項の対象 | 区画内に収まるか、時刻を過ぎていないか |
| カセットコンロ(車内) | 施設による | 火気の禁止から明文で除外 | 記載なし | 車内か車外か |
| バーベキュー(炭) | 焚火OKでも別扱いの施設がある | 禁止マナーに明記 | 3社とも禁止行為に明記 | ガスか炭か、器具を使うか直火か |
| 焚き火 | 206件で可の表示(35.6%) | 禁止マナーに明記 | 「焚き火」の語は3社のPDFに無く、火気(火器)の使用として禁止行為に含まれる | 焚火台と防火シートを使うか |
| 発電機 | 127件で可の表示(21.9%) | 禁止マナーに列挙 | 発電機を名指しした条項は3社のPDFに無い | 時間帯(日中限定の施設がある) |
境界値として実務上いちばん効くのは、区画線と時刻の2つだ。
区画については「区画内での利用に限る」と書く施設が複数あり、隣の枠にはみ出した時点で条件を外れる。時刻については、20時や21時で車外での飲食を締める施設がある。到着が遅い日は、そもそも外で食べられないと考えたほうがよい。
法令はどこまで届くか
私法上の管理権と、法令の罰則は射程が違う。ここを混同した記述が検索上位に散見されるため、条文に当たった。
道路法第2条第1項は、道路に「道路の附属物で当該道路に附属して設けられているもの」を含むと定める。同条第2項第7号は道路の附属物として「自動車駐車場又は自転車駐車場で道路上に、又は道路に接して第十八条第一項に規定する道路管理者が設けるもの」を挙げた。
道の駅の駐車場のうち、道路管理者が整備した一体型のものは、この定義に当たりうる。その場合、道路法第43条第2号の「みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為をすること。」という禁止が及ぶ余地がある。罰則は第102条第3号により、一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金である(e-Gov法令検索・道路法で条文を照合)。
ただし第43条第2号は「道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為」を要件としており、イスを1脚置いた行為が直ちにこれに当たると読むことはできない。単独型の道の駅であれば、そもそも道路法上の道路に当たらない場合がある。
したがって道路法は、車外への展開一般を違法とする条文ではない。適用の余地がある場面が限られるという理解が正確だ。
火気については消防法が使える。第3条第1項は、消防長・消防署長その他の消防吏員が「屋外において火災の予防に危険であると認める行為者」に対して必要な措置を命じうると定め、その第1号に次を挙げた。
火遊び、喫煙、たき火、火を使用する設備若しくは器具(物件に限る。)又はその使用に際し火災の発生のおそれのある設備若しくは器具(物件に限る。)の使用その他これらに類する行為の禁止、停止若しくは制限又はこれらの行為を行う場合の消火準備
屋外の焚き火は、現場の判断で止められうる。
さらに第9条は、火の使用に関する規制の作り方そのものを定めた。
かまど、風呂場その他火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備の位置、構造及び管理、こんろ、こたつその他火を使用する器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いその他火の使用に関し火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例でこれを定める。
火の使用に関する具体的な規制は市町村条例に委ねられている。全国一律の答えが存在しないことは、法律の構造そのものが示している(e-Gov法令検索・消防法で条文を照合した)。

よくある誤解を3つ
誤解1:「RVパークなら車外は自由」
RVパークは有料の車中泊施設であってキャンプ場ではない。全579件のうち、サイドオーニングとテーブルのどちらにもOK表示がない施設が117件(20.2%)ある。
都市型RVパーク「bravo港町神戸」のように、オーニングとイス・テーブルを明文で禁止している施設も実在する。日本RV協会の開設条件8項目にも車外の使用に関する条件は含まれていない。RVパークという看板は、車外で過ごせる保証を伴わない。
誤解2:「『ご遠慮ください』と書いてあるなら禁止と同じ」
両者は別物だ。NEXCO中日本のPDFは、禁止事項の本文に「所定のゴミ箱以外に物を捨てること。」を置き、その括弧の中で持ち込みゴミについて「ご遠慮ください」と書いている。冒頭に記された退去要求や通報の説明は、禁止事項に当たる行為への対応として置かれた。
逆に、括弧の中でも「(バーベキュー、花火など)」のような例示は禁止の本文に含まれる。括弧の中身が例示か要請かで扱いが変わってくる。原文の階層を保って読むほかない。
誤解3:「焚火OKと書いてあるならバーベキューもできる」
熱源と器具で分かれる施設がある。RVパーク大谷は「ガス以外の火気使用禁止(直火・焚き火・炭火・花火など)」と書いており、カセットコンロは使えて炭火は使えない。
RVパーク Hangout03は「BBQコンロや焚火台の使用はOK、直火焚きはご遠慮ください。」とし、器具の有無で分けている。十勝ワッカの森キャンプ場は「直火禁止、焚火シート、焚火台使用。」と、地面の保護まで条件に含めた。
RV-Park.jpの絞り込み条件13項目に「BBQ」という項目は存在しない。バーベキューの可否は、施設ページの本文を読むか電話で聞く以外に確認する手段がない。
予約前に確認する4項目
確認の手順を、優先順に並べる。所要は5分程度だ。
- 施設ページの設備アイコンを見る。 RVパークならRV-Park.jpの施設ページに「サイドオーニングOK」「車外のテーブル利用OK」「焚火OK」「発電機OK」の表示があるかを確認する。表示がなければ、可と判断しない
- 「注意事項」と「施設説明」を最後まで読む。 アイコンで可となっていても、本文に「区画内での利用に限る」「20時以降の外での飲食禁止」のような条件が付いていることがある
- バーベキューは個別に聞く。 絞り込み条件に項目がないため、アイコンからは判断できない。焚火OKの表示があっても、炭火が禁止されている施設がある
- 道の駅・SA・PAでは展開しない前提で装備を積む。 現地の掲示が優先する。ただし岩手県「道の駅」連絡会の掲示のように、車外での使用を禁止マナーへ名指しで列挙した例が公的機関のサイトに出ている以上、出せる前提で計画を立てる理由がない
宿泊を伴う滞在で確実に車外を使いたい場合は、オートキャンプ場か、車外利用を明示しているRVパークを選ぶことになる。会員制の宿泊先との比較は湯YOUパークとRVパークの違いに整理した。
FAQ
道の駅の駐車場でイスを1脚だけ出すのも禁止か
岩手県「道の駅」連絡会が公開している掲示物では、「車外でのイス・テーブル・ベット、サイドオーニング、タープ、テント、シェルター、シート、発電機等の使用」が一般的な禁止マナーとして列挙されている。脚数による例外は書かれていない。
ただしこれは全国一律の規則ではない。各道の駅の掲示が優先する。運営主体が駅ごとに違うためである。現地の看板を確認したうえで、記載がなければ出さない判断が無難だ。
SA・PAでカセットコンロを使って湯を沸かしてよいか
NEXCO3社とも、みだりな火気(火器)の使用を禁止行為に挙げている。中日本は括弧内でバーベキューと花火を例示し、東日本と西日本はキャンプ・バーベキューを本文に明記した。カセットコンロを車外で使う行為は、この禁止の対象に入ると読むのが自然である。
3社のPDFには、車内と車外を分ける記載が一切ない。車内の調理器具を明文で除いた例は、岩手県「道の駅」連絡会の掲示に限られる。SA・PAに同じ除外があるとは読めない。
RVパークでタープを張れるか
RV-Park.jpの絞り込み条件13項目に、タープ単独の項目はない。近いのは「サイドオーニングOK」で、これは車体に付いたオーニングを想定した表示である。
ペグを打つタープは地面の状態に関わるため、アスファルト舗装の区画では物理的に難しい場合が多い。可否は施設に直接確認して決める。「サイドオーニングOK」の表示だけを根拠に、独立したタープを張れると判断しないほうがよい。
発電機はどこまで使えるか
RV-Park.jpの全579件のうち、発電機OKの表示があるのは127件(21.9%)で、およそ4.6軒に1軒である。表示があっても「日中のみ発電機の使用可。」のように時間帯を限る施設がある。
日本RV協会は公共駐車場でのマナーとして、他の利用者が休息している時や近くに民家がある場所での発電機使用を控えるよう求めた。岩手県「道の駅」連絡会の掲示では車外での発電機使用が禁止マナーに列挙されている。
SA・PAについては、発電機を名指しした条項が3社のPDFに無い。東日本と中日本は「空ぶかしや不必要にエンジンを作動させること。」を禁止行為に挙げているが、この項目が対象にしているのは車両側であって、可搬型の発電機ではない。
車外にイスを出したら退去を求められるのか
答えは施設の階層次第だ。SA・PAについては、NEXCO中日本と西日本のPDFに、禁止行為をした利用者へ中止や退去を求める場合があると明記されている。ただしこれは禁止行為に当たる場合の記述であり、イス単体は3社のどの条文にも名指しされていない。東日本と中日本では包括条項の判断対象になる。西日本は同趣旨の一文を禁止事項の枠の外に置き、「おやめください」という要請の形で書いた。
RVパークでは、施設が定めた注意事項に反した場合の対応は施設ごとに違う。予約時の規約に同意を求める施設もある。事前に読んでおくのが確実だ。
更新日と出典
最終更新:2026年8月21日(記載内容は同日時点で各出典を取得・照合した)
- 日本RV協会「日本RV協会認定車中泊施設『RVパーク』」 https://www.jrva.com/activity/rvpark/
- 日本RV協会「くるま旅を楽しむ方々へのお願い」 https://www.jrva.com/activity/manner/
- 日本RV協会ニュース「車中泊施設『RVパーク』が全国に676件となりました!」(2026年7月末日時点) https://www.jrva.com/jrvanews/detail.php?assoc_news_cd=501
- RV-Park.jp 施設検索 https://web.rv-park.jp/search
- RV-Park.jp 施設ページ(都市型RVパーク「bravo港町神戸」) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/179
- RV-Park.jp 施設ページ(RVパーク 宇都宮ICくまくま) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/406
- RV-Park.jp 施設ページ(RVパーク大谷) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/132
- RV-Park.jp 施設ページ(RVパーク Hangout03) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/586
- RV-Park.jp 施設ページ(十勝ワッカの森キャンプ場) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/127
- RV-Park.jp 施設ページ(RVパーク 道の駅ならは) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/421
- RV-Park.jp 施設ページ(鹿狼の湯天空RVパーク) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/737
- RV-Park.jp 施設ページ(RVパーク いまづ) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/140
- RV-Park.jp 施設ページ(RVパーク とれとれ市場 南紀白浜) https://web.rv-park.jp/spaces/detail/95
- NEXCO東日本「SA・PAご利用上の注意」 https://www.driveplaza.com/sapa/pdf/attention.pdf
- NEXCO中日本「SA・PAご利用上の注意」 https://www.c-nexco.co.jp/pdf/sapa.pdf
- NEXCO西日本「SA・PAでは以下の行為を禁止します」 https://www.w-nexco.co.jp/faq/10/pdfs/01-01_a.pdf
- 岩手県「道の駅」連絡会「道の駅をご利用の皆さまへ」(2022年6月・国土交通省東北地方整備局岩手河川国道事務所サイト掲載) https://www.thr.mlit.go.jp/iwate/yakudati/michinoeki/pdf/manners_220617.pdf
- 国土交通省「道の相談室:休憩施設『道の駅』」 https://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_03_04.html
- 国土交通省「道の駅案内 概要」 https://www.mlit.go.jp/road/Michi-no-Eki/outline.html
- 北の道の駅「道の駅の利用マナー」 https://hokkaido-michinoeki.jp/manners/
- e-Gov法令検索「道路法」(第2条第1項・第2項第7号、第43条第2号、第102条第3号) https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180
- e-Gov法令検索「消防法」(第3条第1項第1号、第9条) https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186




