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犬連れで車中泊できるか|RVパーク684件のペット同伴ルール【2026年8月版】

RVパークのペット可は684件中668件、97.7%だった。犬連れで詰まるのは可否ではなく「車の外のどこまで連れて行けるか」である。区画・敷地・建物・敷地外の4つの線と、全施設に掛かる共通ルール4項目を原文で整理した。

篠原徹
キャンピングカージャーナルの車両・制度担当。前職は中古車販…
公開2026.08.22
読む時間17 min

RVパークでペットを連れて泊まれる施設は684件中668件、97.7%である。犬連れで詰まるのは可否ではなく、車の外のどこまで連れて行けるかという線引きのほうだ。

  • くるま旅公式サイトに載るRVパーク684件のペット連れ欄を全数で数えた。可が668件(97.7%)、不可が16件(2.3%)で、欄が空の施設は無い(2026年8月20日取得)
  • 効くのは4つの線である。車から出すか、区画の外へ出るか、建物の入口をまたぐか、敷地の外へ出るか。施設によってどの線で止まるかが違う
  • 建物への同伴制限を自分の言葉で書いている施設は65件(9.7%)にとどまる。書いていない施設には、共通ルール1項目目の「食事、入浴等の入館時、ペットと一緒の入館は出来ません。」が既定値として掛かる
  • ただし建物への同伴を明文で認めた施設が7件ある。カフェ・サウナ・店内の飲食スペースまで含む。明文がある施設では、そちらが効く
  • 共通ルールは4項目あり、684件すべての施設ページからリンクされている。ただし見出しは「ペット連れの方のマナー遵守のお願い」であって、禁止事項の枠ではない
  • 4項目目のリード義務は原文が「敷地外にペットを連れ出す際は」と書いてある。一方で施設側は敷地内でつなぐことや放し飼い禁止を求めるほうが多く、場所を明示した記載だけで136件(20.4%)ある。この差が犬連れの現場でいちばん誤解される
  • ペット可と書いてあっても、車から降ろせない施設が実在する

この記事が扱うのは同行者としての犬であって、道具ではない。車外にイスやタープを出してよいかは車中泊で車外にイスを出してよいかに分けてある。
規範の強さが〈禁止〉〈お願い〉〈施設ごとの判断〉の3階層に分かれるという話も、あちらで一度整理した。ここでは繰り返さず、ペットの4項目がどの階層に置かれているかだけを見る。

夏場の暑さ対策・電源設計・冷却装備は犬と夏のキャンピングカー車中泊にまとめてある。この記事は施設のルールの側だけを書く。

可否は争点にならない。684件中668件が「可」

くるま旅公式サイト(kurumatabi.com)に施設ページを持つRVパーク684件について、ペット連れ欄の表示を全数で数えた。母集団は認定施設の全件で、抽出ではない。

表示件数割合
66897.7%
不可162.3%
欄が空00.0%

不可は16件にとどまる。犬を連れて行けるかどうかで施設を絞り込む作業は、実質的に意味を持たない。
ただし16件は実在するので、全件を挙げる。名称は施設ページの表記のままで、末尾の1件は施設名に休業中の表示が付いている。

都道府県施設名ペット連れ欄に添えられた記載(要約)
北海道RVパーク おけと勝山温泉ゆぅゆ記載なし
群馬県RVパーク GUNPAKU maebashi記載なし
埼玉県RVパーク 深谷花園温泉 花湯の森記載なし
静岡県RVパーク 下賀茂温泉キャンプ場ボンヌジュルネ記載なし
石川県RVパーク道の駅のと千里浜記載なし
岐阜県RVパーク おやど楽旅館併設のため。車やケージから出さない場合も不可
三重県RVパーク たそがれテラスの森と風記載なし
三重県RVパークビーエル桑名記載なし
大阪府RVパーク The Day Osaka記載なし
和歌山県RVパーク高田グリーンランド・雲取温泉近所の家に犬がいるため。予備駐車場では可
広島県RVパーク瀬戸田サンセットビーチ記載なし
福岡県RVパーク ABURAYAMA FUKUOKA記載なし
熊本県RVパーク 天草市栖本温泉センター河童ロマン館記載なし
熊本県RVパークsmart ゆのまえグリーンパレスリード着用時もご遠慮ください
鹿児島県やまのゆRVパーク記載なし
岡山県【休業中】RVパークBIZEN BASE CAMP記載なし(施設名に休業中の表示)

共通ルールへのリンク以外に何か書いているのは、16件のうち3件だけだ。残り13件は不可の表示とリンク一文しか置いていない。
岐阜県のおやど楽は「お車やケージから出さない等の場合もご利用いただけません。」と明記した(施設ページ・2026年8月20日取得)。犬を車から一度も降ろさない条件でも受け入れないという意味であり、不可の中でも最も強い書き方である。

和歌山県の高田グリーンランド・雲取温泉は逆に、理由と例外の両方を書いている。「近所の家に犬がいるため不可 予備駐車場では可」という一文だ。近隣の犬との接触を避けたいという事情が読み取れる。

駐車区画に停まったキャンピングカーの開いた側面ドアの前で、リードをつけた中型犬が飼い主の足元に伏せている
最初の線は車のドアである。ここを越えてよいかが施設ごとに違う

効くのは4つの線だ。区画、敷地、建物、敷地の外

犬連れの規範は「可」か「不可」の二択ではなく、犬がどこまで移動してよいかという同心円で決まる。内側から順に4つの線を置いた。

越える行為施設が書く言い回しの型(要約)
第1の線車から降ろす車内のみ、車外への連れ出しは禁止
第2の線駐車区画の外へ出る区画外にはお連れ出来ません、リード必須、放し飼い不可
第3の線建物の入口をまたぐ店内・館内のペット入場不可、入浴施設への入館は不可
第4の線敷地の外へ出る散歩は近隣で、敷地内での排泄はご遠慮ください

668件のペット連れ欄に何が書かれているかを数えると、施設の関心がどの線にあるかが見える。以下はいずれも668件に対する件数と割合である(2026年8月20日取得の施設ページ本文を機械的に数えた)。

書かれている条件件数割合
排泄物の処理・排泄場所24436.5%
リード・ロープでつなぐ指示23435.0%
鳴き声への言及8512.7%
放し飼い禁止の明記8412.6%
車内に残さない旨7611.4%
ドッグランへの言及7511.2%
建物内・館内への同伴制限659.7%
ワクチン・狂犬病予防接種172.5%
金額の記載152.2%
大型犬への言及81.2%
ケージ・クレート40.6%
共通ルールの一文のみで個別の条件を書いていない18026.9%

排泄とリードが上位2つを占める。施設が実際に困っているのは第2の線、つまり区画から出た犬の行動である。
一方で建物への同伴制限を自分の言葉で書いているのは65件(9.7%)にとどまった。ここが読み違えの起点になる。書いていない施設が建物に犬を入れてよいわけではないからだ。理由は次章に書く。

第2の線を具体的に書いた例を挙げる。千葉県のRVパーク SecretBase・CampMellowは「ワンちゃんの排泄物の処理は必ずお願いします。区画外、炊事場、売店、トイレ、シャワーにはお連れ出来ません。」と書いた(施設ページ・2026年8月20日取得)。区画の外と建物系の設備を1文でまとめている。

第4の線を書いた施設は、敷地内での散歩や排泄を断ったうえで、外に出るよう促す形を取る。島根県のRVパーク 平田は「ドッグラン等はありません。散歩は近隣をリードをつけて、糞尿の取り扱いもマナーを守って行ってください。」と書いている。北海道のRVパーク昆布森番屋は「昆布森干し作業広場への侵入は禁止向かい道路などで散歩をお願いいたします。」(原文ママ)と書いた。
どちらも敷地内に犬を出す前提を置いていない。犬の散歩をどこでするかは、予約の段階で地図を見て決めておく問題になる。

ドッグランは「あり」と書かれた167件だけが確かな数字である

設備欄の「ドッグランの利用」に「あり」が立っているのは684件中167件(24.4%)だった。「なし」は254件(37.1%)、欄そのものが表示されていない施設が263件(38.5%)ある。
筆者は欄が出ていない263件を「なし」に足さない。表示がないことは、未登録である可能性を含むからだ。確実に言えるのは、ドッグランがあると明記された施設が167件あるところまでである。

ドッグランには犬のサイズという境界値がある。長野県のRVパーク ゆーぷる木崎湖畔の駅は「中型犬、小型犬用のドッグラン併設」と書き、三重県のRVパーク 道の駅「飯高駅」は「ドックランあり(小型犬・中型犬)」(原文ママ)と書いた。いずれも大型犬は対象外である。
ペット連れ欄に限れば、大型犬に触れた記載は8件(1.2%)しかない。ドッグラン欄の備考や施設の紹介文まで見れば記載はもっとあるが、ペットの条件をまとめた欄には出てこない。大型犬を連れる場合、ドッグランが使えるかどうかはペット連れ欄からは読み取れないことのほうが多い。

欄をまたいで読む必要もある。長野県のRVパーク RomperdogRun&Siteは、ペット連れ欄には共通ルールへのリンク一文しか置いていないが、設備欄のドッグランには「あり」が立っている。ペット連れ欄が短いことと、犬向けの設備が無いことは同じではない。

閉じたガラス戸の玄関前で、リードをつけた柴犬が飼い主の足元に立ち、建物の外で待っている様子
第3の線は建物の入口にある。何も書いていない施設では、ここで止まるのが既定値になる

施設ページが空でも、共通ルール4項目は掛かっている

684件すべての施設ページのペット連れ欄には、くるま旅の共通ルールへのリンクが置かれている。可の668件のうち180件(26.9%)は、このリンク一文だけで個別の条件を何も書いていない。
だから施設ページを見て「何も書いていないから制約が無い」と読むと、4項目分の規範をまるごと落とすことになる。

リンク先の見出しは「ペット連れの方のマナー遵守のお願い」で、前置きと4項目が続く(kurumatabi.com「くるま旅施設でのマナー」・2026年8月22日取得)。

ペットも我が家の一員、一緒に旅に出られるのはキャンピングカーだからこそ出来る事。ペットをお連れで各施設をご利用の際は、下記の4項目をお守り下さい。但し、それぞれのパートナーの規則により、ペットをお連れでのご利用ができないところもございますので、ご了承下さい。

1. 食事、入浴等の入館時、ペットと一緒の入館は出来ません。 2. ペットの連れ歩きできる場所・排泄の可否は、利用施設の指定を守ってください。 3. 鳴き声等、他のお客様の迷惑になることはおやめください。 4. 敷地外にペットを連れ出す際は、必ずリード(ロープ等)で繋いで下さい。

1項目目が第3の線の既定値を置いている。何も書いていない施設では、入浴と食事のあいだ犬を建物へ連れて入れないものとして予定を組むのが正しい。建物への同伴制限を自分の言葉で書いた施設が65件しかなくても、残りの施設で犬を館内へ連れて入れるという結論にはならない。

ただしこれは全国一律の禁止ではない。建物への同伴を明文で認めた施設が、684件のうち7件ある。 全数を検索して拾った全件を挙げる(いずれも施設ページの可視部分・2026年8月20日取得)。

都道府県施設名ペット連れ欄の原文
宮城県RVパークおながわ&浜焼きコーナー店内の飲食スペースにも入場可能です。
福島県RVパーク ドッグランド Bros(ブロス )施設内全て、愛犬と同伴が出来ます。
福島県RVパーク Horse Value・ペットは屋内も可
山梨県RVパーク フレックスフィールド各施設(カフェ、貸切サウナ)犬同伴可能。
福井県RVパーク MC Resort 花城温泉小型犬店内可
福井県越前陶芸村RVパーク陶苑また雨天や夜間でも屋内休憩室や屋内ドックランで、ペットと一緒にゆっくりお過ごし頂けます。
兵庫県RVパーク 但馬の杜 COMOREBI Villageフリールーム、ほっとルームはペット同伴可能

貸切サウナと店内の飲食が含まれている。1項目目の「食事、入浴等の入館時」と正面から食い違う内容だ。
この7件を「共通ルール違反」と読むのは筋が悪い。共通ルールの2項目目が、連れ歩きの範囲と排泄の可否を施設の指定に委ねると宣言しているからである。第2の線と第4の線が施設ごとに動くという構造を、ここで明示した。1項目目も、施設が明文で開いた範囲まで縛るものではない。

したがって扱いはこうなる。施設の明文があればそちらが効き、無ければ1項目目を既定値として建物には入れないものとして動く。 明文の側は7件(1.0%)と少ないので、既定値のほうが実務上はほぼ常に当たる。

問題は4項目目である。原文は「敷地外にペットを連れ出す際は」と書いてあり、敷地内とは書いていない。
ところが施設側は敷地内を指定する。福島県の北日光奥会津・道の駅きらら289 RVパークは、4項目を自分の施設向けに書き直しており、排泄・鳴き声・入館の3つに手を入れたうえで、リードの一文を「敷地内にペットを連れ出す際は、必ずリード(ロープ等)で繋いで下さい。」に変えた(施設ページ・2026年8月20日取得)。同じ欄には「敷地内でのペットの排泄はご遠慮ください。」と「入浴施設へは、ペットと一緒の入館は出来ません。」が並ぶ。
この「敷地外」を「敷地内」に置き換えた施設は、684件中4件だった。

この差の読み方は2通りに分かれる。共通ルールの4項目目を根拠に敷地内のノーリードが認められると読むのは誤りだ。2項目目が連れ歩きの範囲を施設の指定に委ねている以上、施設が敷地内のリードを指定すればそちらが効く。
逆に、共通ルールが敷地内のリードまで義務づけていると書くのも誤りである。原文にそう書かれていない以上、根拠は各施設の記載のほうに求めることになる。

数で見ると、施設側は敷地内を向いている。リードという語に触れた記載は234件あるが、これは場所を問わない総数だ。
そこで数え方を変える。敷地内・場内・施設内・園内・区画内・駐車場内・広場内・サイト内といった場所の語と、つなぐことを求める語を同じ欄に持つ施設を数えると62件になる。つなぐことを求める語には、リード・ロープのほか、繋いで・つないで・つなぎとめ・手綱を含めた。これに放し飼いを禁じた84件を重ねると136件(20.4%)である。

この数え方には手当てが要る。「手綱」と書いた施設が1件あり、リードという語だけで数えると落ちる。
逆に、場所の語とつなぐ語が同じ欄にあっても意味が反対の施設が2件あった。1件は「敷地内散歩・つなぎとめ不可」として敷地内では車内で過ごすよう求めており、もう1件は「ドッグランサイト内リード不要。」と書いている。どちらもつなぐことを求めていないので除いた。
語の共起だけで数えると、こうした施設を取り違える。表記の揺れと否定文の両方に当たらないと、この種の集計は実態から外れる。

反対側の型もある。共通ルールの4項目目をそのまま自分の欄へ写し、敷地内側の場所を書かずに「敷地外」とだけ置いた施設が7件あった。この7件では、敷地内のリードを求める文言が施設ページに存在しない。

見出しが「お願い」であることも押さえておきたい。同じページには「くるま旅施設利用時の禁止・注意事項(必ずお守り下さい)」という別の枠があり、こちらには禁止行為が並ぶ。ペットの4項目はその枠の外にある。
筆者はこの違いを、守らなくてよいという意味には取らない。ペットの扱いは施設ごとに事情が違いすぎて全国一律の禁止に落とせない、という書き手側の判断と読むほうが実態に合う。だからこそ2項目目が施設の指定へ投げている。

「可」でも車から出せない施設がある

第1の線で止まる施設が実在する。新潟県のRVパークマリンドリーム能生は、ペット連れ欄が「可」でありながら、本文は「車外への連れ出しは禁止」の一文だけである(施設ページ・2026年8月20日取得)。

神奈川県のRVパーク 丸太の森は、条件付きでもう少し開いている。「ペットをお連れになる場合は、車内での生活を基本とします。」としたうえで、「園内を散策される場合は必ずリードでつないでいただくとともに、糞尿の後始末は飼い主様が責任を持って行ってください。なお、丸太の森キャンプ場内にペットを連れて入ることはできません。」と続けた。
車内が基本、散策は可、キャンプ場エリアは不可という3段構えになっている。

この2件は無作為抽出した30件の中から拾った例であって、全国に何件あるかを筆者は数えていない。件数を出さないのは、車内限定を表す文言が施設ごとにばらばらで、機械的に数えると境界が恣意的になるからだ。
言えるのは存在するという事実である。ペット可の表示を見て「区画の中で犬を遊ばせられる」と決め打ちすると、現地で予定が崩れる。

残暑の車内は、エンジンを止めた状態で考える

ここは施設のルールより先に、公的機関の注意喚起を置く。

環境省は2021年5月21日の報道発表で「ペットを車内に残さないで!」という注意喚起チラシを公表した。同じURLでいま配布されている版はその後の改訂版で、PDFの作成日時は2022年5月2日、更新日時は2022年5月10日である(2026年8月22日に取得したファイルのメタデータ)。現行版の本文はこう書いている。

・気温35℃の炎天下に駐車した車内の暑さ指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達します。

この15分という数字について、チラシは該当箇所の直下にJAFのニュースリリース(2021年8月4日)を出典として注記している。環境省が独自に測った値ではない点は正確に扱いたい。
チラシは続けて「・犬や猫は密な毛に覆われており、汗腺が足の裏などにしかありません。」「・特に気温の高い日には、わずかな時間でもペットを車内に残さないよう注意が必要です。」と書く。

ここでくるま旅の禁止・注意事項が効いてくる。同じマナーページの「必ずお守り下さい」の枠の1項目目は「駐車中は、必ずエンジンを停止して下さい(アイドリング禁止)。」である。
つまりRVパークに滞在している間、アイドリングで冷房を維持する前提は置けない。冷房を続けるなら電源は外部電源かサブバッテリー側になる。アイドリングの可否そのものは車中泊でエンジンかけっぱなしは違反かに条例まで含めて書いた。

施設側の書き方は割れている。車内に残さない旨に触れた施設は668件中76件(11.4%)で、9割近くは何も書いていない。
しかも76件の中身は一様ではない。「※ペットを長時間車内に残したままの外出は控えて下さい。」という同じ一文が75件の施設ページに置かれており、うち74件は施設名にRVパークsmartが付く。76件のうち75件は定型文で、施設が自分の言葉で書いたものではない。

自分の言葉で書いた側を見ると、逆向きに読める指示が出てくる。愛媛県のRVパークしまなみ海道 大三島は【ドッグフリーサイトの利用制限】に続く注意事項として「②置去り厳禁」「(※愛犬のみでお留守番の際は、必ず車両内にてお願い致します。)」と書いた。犬だけを残すなら車内にせよ、という指示である。
定型文のほうは車内に残す時間を短くせよと言い、大三島は残すなら車内にせよと言う。矛盾ではない。前者は車内放置を、後者はドッグランへの置き去りを止めている。

2つを並べると、犬を1頭だけにする場所として無条件に安全な場所は施設側も想定していないことが分かる。

筆者の立場は明確である。入浴と食事の時間に犬をどこへ置くかを決めないまま予約しない。第3の線で建物に入れない以上、この2つの時間帯は必ず発生する。
順番に入る、車内の冷房を電源で維持する、犬同伴で食べられる場所を先に調べる。どれを取るかは装備と人数で変わるが、現地で考えることではない。

屋外の電源ボックスから伸びたケーブルがキャンピングカーの給電口につながり、その脇の路面でリードをつけた柴犬が飼い主の足元に伏せている
エンジンを止めた状態が前提になる。冷房を続けるなら電源側で賄うことになる

よくある誤解を3つ

誤解1:ペット可なら車の外に出せる

ペット連れ欄の「可」は、施設の敷地に犬を連れて入ってよいという意味でしかない。車から降ろせるかどうかは別の記載で決まる。
新潟県のRVパークマリンドリーム能生のように、可の表示のまま「車外への連れ出しは禁止」と書く施設がある。可の表示と本文はセットで読む。

誤解2:ペット欄に何も書いていない施設は制約が無い

可の668件のうち180件(26.9%)は、共通ルールへのリンク一文だけで個別の条件を書いていない。この180件にも4項目は掛かる。
建物のことが書いていない施設では、1項目目が既定値になる。犬と一緒に温泉へ入れる前提で予定を組むことはできない。書いていないのは制約が無いからではなく、共通ルールに預けているからだ。逆に同伴を明文で認めた7件のような施設では、書いてある内容が既定値を上書きする。

誤解3:ドッグラン欄が空なら、ドッグランは無い

設備欄でドッグラン「あり」が167件、「なし」が254件、欄そのものが出ていない施設が263件ある。3つ目を「なし」に合算すると517件が無いことになるが、その計算は成り立たない。
欄が出ていないのは未登録の可能性を含む。長野県のRVパーク RomperdogRun&Siteのように、ペット連れ欄が一文でも設備欄には「あり」が立っている例もある。ドッグランの有無を確定させたいなら施設へ直接聞くしかない。

予約前に確認する4項目

電話やメールで聞く順序を、予定が崩れる度合いの大きい順に並べる。ペット連れ欄が共通ルールの一文だけの施設ほど、聞く価値が大きい。

  1. 建物に入れるか、入れない間どうするか。 入浴と食事の時間帯に犬をどこへ置くかを先に決める。共通ルール1項目目が既定値なので、明文で同伴を認めていない限り入館はできないものとして組む。認めている施設は684件中7件だった
  2. 敷地内で犬を歩かせてよいか、排泄をどうするか。 敷地内での排泄を断る施設がある。断られるなら、散歩に出る先を地図で決めておく
  3. ドッグランの有無、サイズ制限、料金。 金額を書いている施設は668件中15件(2.2%)しかない。無料か有料かは確認しないと分からない
  4. ワクチン証明の要否。 668件中17件(2.5%)が予防接種に触れている。長野県のRVパーク鬼無里の湯 ホテル&コテージは「ワンちゃん同伴の場合は、狂犬病・5種ワクチン証明書のコピーが必要になります。」と書いた。愛媛県のRVパークしまなみ海道 大三島は【ドッグフリーサイトの利用制限】として「②1年以内の狂犬病ワクチン注射未接種」「③1年以内の混合ワクチン未接種」を挙げ、「※②、③については鑑札及び証明書の写真の提示でも可。」としている

証明書は当日に用意できない。コピーか写真を旅の前に手元へ置いておく作業が、この4項目の中で唯一、出発前にしかできないことである。

道の駅で犬連れの車中泊を考えている場合は、そもそも宿泊利用の扱いが違う。道の駅で車中泊は禁止かに仮眠と宿泊の線引きをまとめてある。
犬の排泄物を含むゴミの持ち帰りについては車中泊のゴミはどこに捨てるかで施設別に分けた。

FAQ

RVパークはどこもペット可なのか

くるま旅公式サイトに施設ページを持つ684件のうち、ペット連れ欄が「可」なのは668件(97.7%)である(2026年8月20日取得)。不可は16件で、北海道から鹿児島県までの14都道府県に散らばっており、特定の地域に固まってはいない。
ただし可の内訳は一様ではない。車から降ろせない施設も、区画の外へ出せない施設も、同じ「可」の表示に含まれている。

犬を車に残して温泉に入ってよいか

共通ルール1項目目が入浴時の入館を断っているので、明文で同伴を認めた施設でない限り、犬は建物の外で待つことになる。同伴を認めた施設は684件中7件だった。犬が待つのは車内か、車外の指定された場所のどちらかだ。
環境省は2021年公表の注意喚起チラシで、気温の高い日はわずかな時間でもペットを車内に残さないよう呼びかけている。くるま旅の禁止・注意事項ではアイドリングも禁止されており、駐車中に冷房を回し続けるなら電源側で賄うほかない。順番に入るか、電源で冷房を賄うかを先に決めておく必要がある。

敷地内でノーリードにしてよいか

共通ルール4項目目のリード義務は、原文が「敷地外にペットを連れ出す際は」と書いてある。敷地内については、2項目目が施設の指定に従うよう求めた。
実際には、敷地内や場内といった場所を明示してつなぐことを求める記載が62件、放し飼いを禁じる明記が84件あり、重複を除くと136件(20.4%)の施設が敷地内でつなぐことを求めている。記載が見つからない施設では、現地の指示に従うことになる。

ドッグランが無い施設で散歩はどこですればよいか

敷地内での散歩や排泄を断り、近隣で済ませるよう書く施設がある。島根県のRVパーク 平田は「散歩は近隣をリードをつけて」と書いた。
この場合、散歩の経路は施設の外になる。到着後に探すと暗くなってから歩くことになるので、予約の段階で周辺の道路と歩道を地図で見ておくほうが早い。共通ルール4項目目のリード義務が掛かるのは、この敷地外の場面である。

大型犬でも泊まれるか

ペット連れ欄で大型犬に触れている施設は668件中8件(1.2%)しかない。犬種やサイズで宿泊を断る記載は、全体としてはほとんど無い。
制限が現れやすいのはドッグランのほうである。長野県のRVパーク ゆーぷる木崎湖畔の駅は「中型犬、小型犬用のドッグラン併設」と書いており、大型犬は使えない。ドッグランを目的に選ぶ場合はサイズの記載を必ず確認する。

更新日と出典

  • 公開:2026年8月22日
  • 集計時点:RVパーク684件の施設ページは2026年8月20日取得。くるま旅のマナーページと環境省の資料は2026年8月22日取得
  • 集計方法:くるま旅公式サイトの施設ページ684件からペット連れ欄と設備欄を機械的に抽出し、HTMLコメント部分を除いた表示テキストだけを対象に数えた。全数であり抽出ではない。個別施設の引用は原文ページを取得して照合した
  • 母集団の差分:公開日の2026年8月22日時点で公式リストに載る施設は685件である。集計に使った8月20日の684件との差は、新たに載った2件と、現在リストにない1件による。割合の分母は集計時点の684件のままにした
  • 母集団の範囲:数えたのはくるま旅公式サイトに施設ページを持つ全件である。日本RV協会系の予約サイトRV-Park.jpとは掲載範囲が異なり、総数も一致しない。同サイトで数えた記事とは母数が違う
内容出典取得日
RVパーク684件の施設リストくるま旅クラブ「RVパーク」 https://www.kurumatabi.com/rvpark/list.html2026-08-20
ペット連れの共通ルール4項目・禁止注意事項くるま旅クラブ「くるま旅のマナーについて」 https://www.kurumatabi.com/about/manner.html2026-08-22
ペットを車内に残さないことの注意喚起環境省 報道発表「ペットを車内に残さないで!」(2021年5月21日) https://www.env.go.jp/press/109590.html2026-08-22
同チラシ本文(15分・体温調節)環境省「ペットを車内に残さないで!」チラシPDF https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/chirashi01.pdf2026-08-22
施設ページ(RVパークマリンドリーム能生)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/667.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク 丸太の森)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1570.html2026-08-20
施設ページ(北日光奥会津・道の駅きらら289 RVパーク)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1001.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク SecretBase・CampMellow)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1035.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク 平田)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1632.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク昆布森番屋)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/990.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク ゆーぷる木崎湖畔の駅)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1591.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク 道の駅「飯高駅」)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1170.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク RomperdogRun&Site)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1645.html2026-08-20
施設ページ(RVパークsmart 道の駅有明リップルランド)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1223.html2026-08-20
施設ページ(RVパークしまなみ海道 大三島)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/710.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク鬼無里の湯 ホテル&コテージ)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/615.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク おやど楽)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1266.html2026-08-20
施設ページ(RVパーク高田グリーンランド・雲取温泉)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1031.html2026-08-20
建物への同伴を明文で認めた7件(RVパークおながわ&浜焼きコーナー)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/978.html2026-08-20
同(RVパーク ドッグランド Bros(ブロス ))https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1238.html2026-08-20
同(RVパーク Horse Value)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1468.html2026-08-20
同(RVパーク フレックスフィールド)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1495.html2026-08-20
同(RVパーク MC Resort 花城温泉)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1332.html2026-08-20
同(越前陶芸村RVパーク陶苑)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1715.html2026-08-20
同(RVパーク 但馬の杜 COMOREBI Village)https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1589.html2026-08-20
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篠原徹

キャンピングカージャーナルの車両・制度担当。前職は中古車販売の現場。いまはキャブコンで年20泊ほど走っています。キャンピングカー、トレーラー、RVパーク、法規と税を、条文と公的資料の一次情報に当たって整理します。自治体や条件で結論が変わることは、変わると書きます。