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夜9時、焚き火台にはまだ赤い炭が残っています。明日の朝は8時にチェックアウト。灰捨て場は見当たりません。水をかければ湯気が上がり、放っておけば朝まで熱い。この炭をどう消して、どこへ入れて、どうやって車に積むか。秋の焚き火で最後に困るのは、たいていこの30分です。
結論:ロック付きの6Lステンレス壺を1つ積む
- わたしが薦めるのは、FIELDOORのステンレス火消しつぼ。 公称容量6L、重さ920g、ふたのロック3か所とシリコンパッキン付き
- 酸欠消火と水消火の両方ができるので、灰捨て場のないRVパークでも、寝る前に燃え残りを壺へ移して閉じておける
- 焚き火を年に1〜2回しかしない人、灰捨て場のある高規格キャンプ場だけを使う人は買わなくていい
どこで焚き火ができるかは、RVパークで焚き火はできるか|焚火OKは583件中209件に施設側のルールをまとめました。この記事は、火を消したあとの道具の話だけです。
灰を受ける施設は少ない。だから持ち帰る前提で積む
キャンピングカージャーナルでは2026年8月、くるま旅クラブに載るRVパーク684件の「ゴミ処理対応」欄を全件読みました。欄の中に「灰」か「炭」の字がある施設は19件。684件のうち2.8%です。(車中泊のゴミはどこに捨てるか)
一方、公式予約サイトで「焚火OK」を表示する施設は583件中209件ありました。焚き火ができる施設は、ほぼ3件に1件。でも燃え残りの行き先まで案内している施設は、ごく一部。
つまり車旅の焚き火は、燃え残りを自分の車で運ぶところまでが1セット。ここで道具が要ります。

選び方の軸は3つ
軸1:真っ赤な炭を入れてよい器か
最初に見るのは素材です。岐阜市消防本部は、炭は着火後に800℃程度まで上がると書いています。水をかけた程度では消えない、とも。
ここで火消し袋のスペックを見てください。FIELDOORの火消し袋は耐熱温度280℃。メーカー自身が「ほぼ鎮火した炭や灰を入れてください」と注記しています。ZEN Campsのアッシュキャリーも常時耐熱550℃で、「炎が上がっていたり、まだ高温の燃えカスを入れないでください」と書いています。
800℃の炭と、280〜550℃の袋。袋は「消す道具」ではなく「消えたものを運ぶ道具」です。 火のついた炭をそのまま入れるなら、金属の壺を選びます。
軸2:車に積む前に閉じられるか
東京消防庁は、バーベキュー後の炭を車に積んで起きた火災を事例に挙げています。火種の残った炭が段ボールに燃え移り、車のフロアーマットなどが焼けました。
車に積むなら、中身が出ない構造が要ります。見るのはこの3点。
- ふたにロックがあるか(走行中の揺れと転倒でふたが外れないか)
- パッキンで空気を断てるか(酸欠消火の速さに直結する)
- 外側がどこまで熱くなるか(二重構造かどうか)
キャプテンスタッグのアルスター火消しつぼMは、商品説明に「完全密閉ではありません」と書いています。安くて軽い代わりに、積むときの安心は1段下がる。わたしが気にするのはここです。
軸3:容量は公称値で比べる
容量を公表しているのは、6品中FIELDOORの壺だけでした。公称6L。外寸は直径21×高さ21cmで、筒として計算すると約7.3Lになります。公称値は外寸計算の83%。容量を公表している別の壺、OUTBEARのMサイズ(直径20×高さ20cm・約5.5L)でも外寸計算6.3Lの約88%でした。
ほかの壺は外寸しか出ていません。比較表の容量は、外寸から計算した値に「外寸計算」と添えました。わたしは、その8割前後を実容量の目安にしています。
量の目安は、FIELDOORが「4〜5名ほどのBBQの炭の処理にも対応」と書くサイズが6Lです。ソロで焚き火台1台なら3〜4L、2人で炭も使うなら6Lを選びます。
6品の比較表
価格はCreators APIで2026年9月27日に取得した販売価格です。容量の「外寸計算」は、本体の外径と高さから円筒として計算した値です。
| 製品 | 重量 | 外寸 | 容量 | 閉じ方 | 価格(2026年9月27日時点) |
|---|---|---|---|---|---|
![]() キャプテンスタッグ 火起し火消しセット〈ミニ〉UG-3334 | 850g(火起し器込み) | 火消しつぼ:外径14.5×高さ19cm | 約3.1L(外寸計算) | ふたをのせる | 約2,174円 |
![]() キャプテンスタッグ アルスター火消しつぼ M UY-7025 | 640g(スタンド込み) | 本体:外径17.5×高さ16.5cm | 約4.0L(外寸計算) | ふたをのせる(完全密閉ではない) | 約2,008円 |
![]() ロゴス お手軽火消し箱 81063130 | 1.1kg | 幅19×奥行16.5×高さ26cm(内寸深さ19.5cm) | 表記なし | バックルでロック・二重構造 | 約3,256円 |
![]() FIELDOOR ステンレス火消しつぼ | 920g | 直径21×高さ21cm | 6L(公称) | ロック3か所+シリコンパッキン | 約3,500円 |
![]() キャプテンスタッグ 大型火消しつぼ 火起し器セット M-6625 | 1.7kg(火起し器込み) | 本体:外径21×高さ22.5cm | 約7.8L(外寸計算) | ふたをのせる | 約3,791円 |
![]() FIELDOOR 火消し袋 Sサイズ | 120g | 約30.5×30cm | 表記なし | 口を折る(耐熱280℃・ほぼ鎮火した炭用) | 約1,700円 |
表から読めることを3つ書きます。
ソロの軽さならUY-7025。 640gで、表の壺では最軽量です。日本製で約2,008円。ただしロックもパッキンもありません。積むのは完全に冷めてから、が条件になります。
車に積む安心ならFIELDOORかロゴス。 どちらもふたをロックできます。FIELDOORは920gで容量が公称6Lと明示。ロゴスは1.1kgと重い代わりに二重構造で、角型なので荷室の隅に収まりやすい。容量の表記がない点で、わたしはFIELDOORを取ります。
M-6625は2人以上で炭を使う人向け。 外寸計算で約7.8Lと最大ですが、1.7kgあります。火起し器を中にしまえるのは、炭の日に強い点です。
FIELDOORの壺と火消し袋は、取得時点でどちらも在庫僅少の表示でした。FIELDOOR ステンレス火消しつぼを見る
買わなくていい人
火消し壺がなくても、炭は消せます。広島市消防局が示す方法は、水を張った金属製のバケツに炭を少しずつ移し、長時間漬けておくこと。例として「夕方に使用したものは翌日まで」と書いています。家にある金属バケツで、同じことができます。
次のどれかに当てはまるなら、わたしは見送りを勧めます。
- 焚き火は年に1〜2回。1回きりのために3,500円は重い
- 灰捨て場のあるキャンプ場しか使わない。消した炭を運ぶ場面がない
- 薪を最後まで燃やし切り、白い灰だけにしてから寝る。その灰も、水を張った金属バケツに移して翌朝まで漬ければ足りる
損益分岐はシンプルです。FIELDOORの壺を年3回使えば1回あたり約1,170円。2年で6回なら約580円。月1回焚くなら、1年で1回あたり約290円まで下がります。濡れた炭を翌朝バケツごと運ぶ手間を考えると、年3回以上焚く人なら、わたしは壺を買います。
逆に、バケツ代わりにプラスチックの容器は使えません。豊橋市は、高温で溶けるため避けるよう書いています。
手入れと撤収の現実
買ったあとに面倒になるのは、次の4つです。
1. 置き場所を選ぶ。 炭を入れた壺は外側まで熱くなります。FIELDOORは「芝や布などの上には置かないでください。熱により発火することがあります」と注記しています。ブロックか平らな石を1つ、壺と一緒に積んでおくと迷いません。
2. 手元の道具が別に要る。 炭を移すには火ばさみ、壺を持つには耐熱グローブ。FIELDOORもOUTBEARも、説明文で耐熱グローブの着用を求めています。わたしは軍手で代用しません。
3. 冷めるまで積めない。 酸欠消火は時間がかかります。キャプテンスタッグは「自然冷却が完全に終わるまで本体が熱い」と書き、FIELDOORは「本体が完全に冷め、炭の消火を確認してから持ち運んでください」としています。朝に出発するなら、寝る前に壺へ移すところまでを済ませる段取りです。※1
4. ふたが開かなくなる。 FIELDOORの説明によると、冷えると中の空気が縮んでふたが開けにくくなります。マイナスドライバーでパッキン部分をゆっくり押し上げる、とあります。工具箱に1本入れておきます。

中の消し炭は捨てなくていい。キャプテンスタッグもFIELDOORも、酸欠消火した炭は再利用できると書いています。次の焚き火の着火に回せば、家で捨てる量はほぼ灰だけになります。持ち帰った灰の出し方は、住んでいる自治体の分別表に従ってください。
まとめ:年3回以上焚くなら買う
- 焚き火を年3回以上する人、灰捨て場のないRVパークを使う人は、FIELDOORのステンレス火消しつぼ。 6L・920g・ロック3か所で、酸欠でも水でも消せます
- 焚き火が年1〜2回の人は見送り。 家の金属バケツに水を張り、炭を翌朝まで漬ければ足ります
出典
- 岐阜市「バーべキュー等で使用した『炭』の処理は確実に!」(更新日:令和3年8月31日)https://www.city.gifu.lg.jp/kurashi/syoubou/1001472/1001483/1001494.html
- 広島市消防局「バーベキューで使用した炭等は完全に消火しましょう!」(更新日:2025年2月16日)https://www.city.hiroshima.lg.jp/site/shobo/12228.html
- 東京消防庁「バーベキュー時の火災にご注意ください」 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/kasai/barbecue.html
- 豊橋市「BBQ後の炭の安全な処理方法と注意点」 https://www.city.toyohashi.lg.jp/62506.htm
- FIELDOOR「ステンレス火消しつぼ」製品ページ https://fieldoor.com/accessory/stainlesscharcoalextinguisher/
- キャプテンスタッグ「大型火消しつぼ 火起し器セット M-6625」 https://www.captainstag.net/products/M-6625.html
- キャプテンスタッグ「火起し火消しセット〈ミニ〉UG-3334」 https://www.captainstag.net/products/UG-3334.html
- ロゴス 81063130、キャプテンスタッグ UY-7025、FIELDOOR 火消し袋(B09FJLPYGP)、ZEN Camps アッシュキャリーM(B09K65JX3G)、OUTBEAR 火消し壺M(B09MJXWTTZ)の仕様・注意書きは、Amazon Creators APIで2026年9月27日に取得した商品情報による
注釈
※1 冷めるまでの時間は、炭の量と壺の大きさで変わり、メーカー各社も時間の数字を出していません。外側が冷めても、中の炭が消えたことにはなりません。二重構造の製品は、中が燃えていても外側が熱くなりにくい作りです。積む前にふたを開け、炭に赤みや熱が残っていないことを目で確かめます。迷ったら、水を張った金属バケツに漬けてから積みます。











