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40系のアルファードとヴェルファイアで、トヨタが寝床になる形として示しているのは、シートを倒してつなげる2つのモードです。
荷室長と、シートを倒したときの寝床の長さは公表されていません。
寝床として使えるシートの倒し方、何人寝られるか、何を足せば平らに近づくか、架装車があるかを、トヨタと販売元の公式情報(2026年10月25日確認)で整理しました。
2台は外観に加えてパワートレインとグレード構成も違いますが、室内寸法とシートの倒し方は同じです。
- 寝床の作り方は2つ。前席を倒して2列目とつなぐ「フロント・セカンドフルフラットモード」と、2列目を倒して3列目とつなぐ「リヤシートフルリクライニングモード」
- トヨタは就寝人数を示していない。7人乗り・6人乗りは左右独立のシートが縦につながる形で、間に肘掛けとすき間が残る
- 平らにするなら、Z・Z Premier用のベッドキット(約200cm×140cmのHCS製が84,900円、MGR Customs製が116,800円。いずれも送料別)
- ハイブリッド車とPHEVは1500Wコンセントが標準。ガソリン車は100Wまで
- 現行40系をベースにしたキャンピングカーは、2026年10月25日時点でビルダーの公式サイトに価格と仕様の掲載がない
トヨタが示す寝床はシートを倒す2つのモード
40系の室内寸法は、アルファード・ヴェルファイアとも室内長3,005mm、室内幅1,660mm、室内高1,360mmです(主要諸元表・2026年6月)。
トヨタは荷室長も、シートを倒したときの寝床の長さも公表していません。身長に対して足りるかは、展示車でシートを倒し、実際に横になって確かめてください。
3列目は5:5分割で、左右の窓側へ跳ね上げて収める「スペースアップシート」です。
3列目を上げた荷室は荷物を積む使い方として紹介されていて、寝床として示されているのは、シートを倒してつなげる次の2つのモードです。
| モード | 作り方 | 寝床になる範囲 |
|---|---|---|
| フロント・セカンドフルフラットモード | 前席の背もたれを後ろへ倒し、2列目の座面とつなげる | 前席+2列目の左右2列 |
| リヤシートフルリクライニングモード | 2列目の背もたれを後ろへ倒し、3列目の座面とつなげる | 2列目+3列目の左右2列(8人乗りは車幅いっぱいの面) |
モード名と組み方は、トヨタの使い勝手ページとカタログ(2026年6月)のシートアレンジの図によります。
7人乗り・6人乗りの図にも、アルファードG(8人乗り)の図にも、この2つが載っています。2つを同時に組んだ図はないので、寝るときはどちらか一方の形。

何人寝られるか|7人乗りと8人乗りで形が違う
トヨタは、どのモードでも就寝人数を示していません。
図から分かるのは寝床の形です。7人乗り・6人乗りは2列目が左右独立のシートなので、どちらのモードでも左右のシートがそれぞれ縦につながり、1列に1人ずつの形になります。間には肘掛けとすき間が残り、2人分が1枚の面にはなりません。
アルファードG(8人乗り)は2列目が3人掛けのベンチです。
リヤシートフルリクライニングモードでは、倒した2列目のベンチと3列目のベンチがつながり、車幅いっぱいの面になります。その幅をトヨタは公表していません。フロント・セカンドフルフラットモードでは、前席は左右2脚のままです。
座面と背もたれの境目、肘掛け、シートベルトの金具も凹凸として残ります。
トヨタは、通常以外のシートアレンジでは走行できない場合があるとして、操作は取扱説明書を確かめるよう注意書きを付けています。寝床の形にしたまま走らないことが前提です。
グレードで2列目の作りが違うので、寝床の性格も変わります。
| グレード | 2列目シート(トヨタの名称) | 寝床で気をつけること |
|---|---|---|
| Executive Lounge | エグゼクティブラウンジシート(電動のロングスライドとオットマン) | 左右独立。後述のベッドキットはどちらも非対応 |
| Z/Z Premier | エグゼクティブパワーシート(手動スライド最大530mm、電動オットマン) | 左右独立。ベッドキットはこの2グレード用 |
| アルファードG(7人乗り) | リラックスキャプテンシート(手動スライド最大688mm) | 左右独立。キット2製品の適合表には載っていない |
| アルファードG(8人乗り) | 6:4分割チップアップシート | 2列目が3人掛けのベンチ。MGR Customs製キットは8人乗り非対応 |
仕様の出典は、トヨタの使い勝手ページ(2026年10月25日確認)です。
平らに近づけるなら|Z系のベッドキット2製品
シートの上にフレームを組み、板とマットを渡して平らな寝床を作る社外キットがあります。
適合をZ・Z Premierに絞っているのが共通点です。
| 項目 | HCS フラットベッドキット | MGR Customs ベッドキット m.flat |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 84,900円+送料6,800円(東京都) | 116,800円+送料3,800円(東京都) |
| 寝床の大きさ | 約200cm×140cm | 公表なし |
| 適合 | アルファードZ・ヴェルファイアZ Premier(2023年6月以降) | アルファードZ 7人乗り・ヴェルファイアZ Premier 7人乗り |
| 非対応 | 記載なし | Executive Lounge、8人乗り、サイドリフトアップチルトシート装着車 |
| 構成 | アルミフレーム、木製合板の天板にビニールレザー。クッション付きは追加料金 | ベッドマット6枚とフレーム一式、取付説明書、簡易工具 |
| 届け方 | 受注生産。1か月以内に発送 | 宅配便で自宅には届かない。事業所・ディーラー・整備工場などへの配送か、西濃運輸の営業所で受け取り。沖縄・離島へは発送しない |
価格と仕様は、2026年10月25日時点のYahoo!ショッピングの商品ページによります。HCS製はHCS Yahoo!店、MGR Customs製は販売元MGR Customs(運営:有限会社オフィスカン)の店で、同社の公式サイトに40系用の掲載はありません※1。
HCS製は、ダブルベッドと同じくらいの約200cm×140cmを確保できるとしています。
フレームを分ければ荷室部分だけに置くことも可能。組み立ては購入者が六角レンチで行います。
MGR Customs製は寝床の寸法を載せていないので、身長に対して長さが足りるかは注文前に販売元へ確かめてください。
配送先が限られる点も、注文前に知っておきたいところです。
キットを組んだ席には座れません。
走るときはキットを外してシートを戻し、全員がシートベルトを使える状態にします。走行中にベッドの上へ人を乗せないことも前提です。

キットを使わずに凹凸を埋める方法もあります。
趣味職人の「くるマット」は40系アルファード・ヴェルファイア用の段差解消クッションで、ブラックの4個入りの希望小売価格は31,600円です。同社は車種ごとの寝心地をA・B・Cの3段階で示していて、40系用はB(まあまあ・普通)。汎用品なので、すべての車でフラットになるわけではないと同社も書いています。凹凸を種類ごとに埋める考え方は、車中泊のフラット化は段差・隙間・傾斜を別々に潰すにまとめました。
目隠しと電源|純正で足せるもの
室内カーテンは2種類
トヨタ純正の室内カーテンは、アルファード・ヴェルファイアとも2種類です(アクセサリーカタログ・2026年6月)。
| 品名 | 価格(税込) | 参考取付時間 |
|---|---|---|
| 室内カーテン(遮光機能付・ドレープタイプ)フロントシェード付 | 92,950円 | 2.7時間 |
| 室内カーテン(遮光機能付・ドレープタイプ)フロントシェード無 | 81,950円 | 2.7時間 |
| 室内カーテン(一重・プリーツタイプ) | 68,750円 | 2.7時間 |
取付費は別です。
カタログでは、遮光機能付のカーテンは同じく遮光機能付きのフロントシェードと組み合わせると外からの視線をさらに防げるとし、仮眠時や着替えのときの使い方を挙げています。どちらもSRSサイドエアバッグに対応した車種専用品で、トヨタは対応品以外のカーテンを使わないよう注意しています。
アルファードのExecutive LoungeとZのPHEVには、スライドドアとその後ろの窓を電動で覆う後席用パワーサイドサンシェードが標準で付きます。
ZのハイブリッドとガソリンとGには、同じ窓を覆う手動の後席用サイドサンシェードが標準です(Zは電動をムーンルーフとセットのメーカーオプションで選べる)。ヴェルファイアは全グレードに後席用パワーサイドサンシェードが標準です。どちらもバックドアの窓と前席まわりは覆いません。シェード選びは車中泊の窓の断熱は隙間で選ぶも参考にしてください。
1500Wコンセントはハイブリッド車とPHEVに標準
AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントは、ハイブリッド車とPHEVに標準装備です。
差し込み口はセンターコンソール後部と荷室右側の2か所で、ドアと窓を閉めたまま電源コードを外へ出せる外部給電アタッチメントも付きます。
ガソリン車(アルファードZの2.5Lガソリン車、ヴェルファイアZ Premierの2.4Lターボ)に付くのは、センターコンソール後部のAC100V・100Wコンセント1個です。
トヨタの注記は「100W以下の電気製品をご使用ください」。ガソリン車で車の電気を夜通し使うにはエンジンをかけ続ける必要があるので、電気毛布などを使うならポータブル電源を用意します。
コンセントをつないで眠る前に
ハイブリッド車とPHEVのコンセントは、合計1500W以下の電気製品に使えます。
ただし起動時に大きな電流が流れる製品は、1500W以下でも保護機能で給電が止まることもある点に注意。
駆動用電池の残量が減ると、車が自動で始動して充電します。
眠っている間も同じ。トヨタは、車庫の中や雪が積もった場所など換気の悪い場所では、給排気の装置を設けられなければ使わないよう案内しています。駐停車中に自動で始動することが、一部の自治体の条例に触れる点も注意書きにあります。
暖房に使う場合について、トヨタの注意書きはこうです。
「暖房器具などの電気製品を使用して車中に泊まる際は、十分注意してください。給電システムの自動停止などにより、電気製品が意図せず停止するおそれがあります。」給電が止まっても寒くない寝袋を先に用意しておくのが安全です。
エンジンをかけたまま、アイドリングで冷暖房しながら眠るのは避けてください。
排気ガスが車内に入ると、一酸化炭素中毒の原因です。雪はその危険を一気に高める例で、JAFのユーザーテストでは、マフラーまで雪に埋もれたガソリン車をアイドリングさせたまま置くと、車内の一酸化炭素濃度が1分24秒で警報値の50ppmに達しました。燃焼式の暖房を使う場面があるなら、車中泊の一酸化炭素警報器は「何ppmで何分」で選ぶを参考に警報器も用意してください。
価格とキットの適合
ベッドキットを使うつもりなら、グレード選びが先になります。
トヨタの価格(税込)と、2製品の適合を並べました。
| モデル・グレード | 乗車定員 | 価格(2WD) | 価格(4WD・E-Four) | HCS | MGR Customs |
|---|---|---|---|---|---|
| アルファード Z ガソリン | 7人 | 559万9,000円 | 579万7,000円 | 対応(Zとして記載) | 対応 |
| アルファード Z ハイブリッド | 7人 | 639万9,800円 | 661万9,800円 | 対応(Zとして記載) | 対応 |
| アルファード Z PHEV | 6人 | - | 764万9,400円 | Zとして記載(PHEVの明記なし) | 非対応(7人乗り専用) |
| アルファード G ハイブリッド | 7人・8人 | 559万9,000円 | 581万9,000円 | 記載なし | 記載なし(8人乗りは非対応) |
| アルファード Executive Lounge | 7人(PHEVは6人) | 864万9,300円 | 886万9,300円(PHEV 1,069万9,700円) | 記載なし | 非対応 |
| ヴェルファイア Z Premier ターボ | 7人 | 674万9,600円 | 694万7,600円 | 対応(Z Premierとして記載) | 対応 |
| ヴェルファイア Z Premier ハイブリッド | 7人 | 709万9,400円 | 731万9,400円 | 対応(Z Premierとして記載) | 対応 |
| ヴェルファイア Executive Lounge | 7人(PHEVは6人) | 884万9,500円 | 906万9,500円(PHEV 1,089万9,900円) | 記載なし | 非対応 |
トヨタの価格はメーカー希望小売価格(2026年6月現在)で、2026年10月25日時点の公式サイトの掲載です。
「記載なし」は、販売元の適合表に載っていないという意味です。
一番安い組み合わせは、アルファードZのガソリン車2WDにHCS製キットを足した形で、送料込みで569万700円(東京都宛ての送料で計算)。
平らな寝床と1500Wのコンセントを両方とも重視するなら、アルファードZかヴェルファイアZ Premierのハイブリッド車です。オットマンや電動シートを優先したExecutive Loungeは、どちらのキットにも対応していないので、純正の2モードとマットで寝床を作ることになります。
40系をベースにしたキャンピングカーは、2026年10月25日時点でビルダーの公式サイトに価格と仕様の掲載がありません。
架装車まで選択肢に入れるなら、一回り小さい同じトヨタの3列ミニバンを扱ったノア・ヴォクシーで車中泊|寝床の段差とキャンピングカー2台も比べてみてください。
よくある質問
30系のベッドキットは40系に流用できますか?
この記事で取り上げた2製品の適合は、いずれも2023年6月以降の40系です。
MGR Customsは公式サイトで30系・20系用を別の製品として扱っています。
更新日:2026年10月26日(価格・仕様は2026年10月25日時点の各社公式掲載。トヨタの主要諸元表とアクセサリーカタログは2026年6月)
出典
- トヨタ「アルファード 主要諸元表・主要装備一覧」(PDF・2026年6月):https://toyota.jp/pages/contents/alphard/004_p_001/pdf/alphard_spec_202606.pdf
- トヨタ「ヴェルファイア 主要諸元表・主要装備一覧」(PDF・2026年6月):https://toyota.jp/pages/contents/vellfire/003_p_001/pdf/vellfire_spec_202606.pdf
- トヨタ「アルファード 使い勝手」:https://toyota.jp/alphard/usability/
- トヨタ「ヴェルファイア 使い勝手」:https://toyota.jp/vellfire/usability/
- トヨタ「アルファード 価格・グレード」:https://toyota.jp/alphard/grade/
- トヨタ「ヴェルファイア 価格・グレード」:https://toyota.jp/vellfire/grade/
- トヨタ「アルファード カタログ」(PDF・2026年6月):https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/alphard/alphard_main.pdf
- トヨタ「アルファード アクセサリーカタログ」(PDF・2026年6月):https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/alphard/alphard_acc.pdf
- トヨタ「ヴェルファイア アクセサリーカタログ」(PDF・2026年6月):https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/vellfire/vellfire_acc.pdf
- HCS Yahoo!店「トヨタ 40系 アルファード / ヴェルファイア 車中泊 フラットベッドキット」:https://store.shopping.yahoo.co.jp/hcsjapan/40bedkit.html
- MGR Customs(Yahoo!ショッピング)「アルファード ベッドキット 40系 Z 7人乗り車専用 m.flat」:https://store.shopping.yahoo.co.jp/highsideweb/mbk4841.html
- MGR Customs 公式サイト「ALPHARD/VELLFIRE」:https://mgr-customs.com/product-category/toyota/alphard_vellfire/
- 趣味職人「アルファード 40系 ヴェルファイア 40系 段差解消くるマット ブラック」:https://www.hobbyman.jp/shopdetail/000000005388/
- JAF Mate Online「なだれや大雪で車が埋もれたらどうなる? ガソリン車は一酸化炭素(CO)中毒の危険も」:https://jafmate.jp/safety/sp_20260212.html
注釈
※1 MGR Customsの公式サイト(mgr-customs.com)のアルファード/ヴェルファイアのページには、2026年10月25日時点で30系・20系用だけが載っています。40系用の仕様と適合は、上記の店の商品ページで確認してください。
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