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現行フォレスターは、後席を倒すと前席の背もたれから荷室の後端まで1,796mmの床ができます。
スバルはこの床を伸ばす車中泊用のハードボードと、長さ180cmの車中泊マットを純正アクセサリーとして出しています。寝床まわりの道具をディーラーで揃えられるのが、フォレスターで車中泊をする場合の強みです。
電源は、どちらのパワートレインを選ぶかで決まります。
AC100V・最大1500Wのコンセントはストロングハイブリッド(S:HEV)の3グレードに標準で、1.8Lターボの4グレードには付きません。
スバル公式サイトの主要諸元、室内空間装備、純正アクセサリーのページ(2026年10月30日確認)をもとに、寝床の長さと幅、電源、純正品の組み合わせ方をまとめました。
- 後席を倒した荷室フロア長は1,796mm。純正「リヤシートバックエクステンション」(40,700円)を使うと約1,850mm
- 荷室の床幅はホイールハウスのあいだで1,100mm。純正の車中泊マット(幅50cm)が2枚並ぶ
- 1500WコンセントはS:HEV(4,378,000円〜)だけ。ターボ車(3,850,000円〜)にはAC100Vのコンセントがない
- 純正の寝床3点(ボード+マット2枚+窓のシェード8枚)は合計160,600円(標準工賃・消費税込み)
- キャンピングカーとして架装したモデルや、ベッドキット・ルーフテントは純正では用意されていない
後席を倒すと床は1,796mm|純正ボードで約1,850mmまで伸びる
スバルが公式サイトで出している荷室の寸法は次のとおり。すべて社内測定値です。
| 測る場所 | 寸法 |
|---|---|
| 荷室フロア長(5人乗車時=後席を起こしたまま) | 928mm |
| 荷室フロア長(後席の片側=4の側を倒した4人乗車時) | 1,796mm |
| 純正リヤシートバックエクステンション使用時のフロア | 約1,850mm |
| 荷室フロア幅(ホイールハウス間) | 1,100mm |
| 荷室開口部最大幅 | 1,250mm |
| 荷室高 | 887mm(大型サンルーフ装着車は822mm) |
1,796mmは、前席の背もたれから荷室ボードの後端までの長さです。
身長170cm前後までの人なら、後席を倒すだけで足を伸ばして横になれる長さがあります。この数字を測ったときの前席のスライド位置は※1にまとめました。前席を後ろに下げて運転する人は、自分の運転姿勢のまま測り直しておくと確実です。
後席は6:4分割です。
4の側だけを倒せば1人分の寝床になり、6の側は座席として残せます※1。ソロで出かけて、6の側の座面に着替えや食料を置いておく使い方ができます。
床をさらに伸ばすのが、純正アクセサリーの「リヤシートバックエクステンション」(40,700円)です。
後席の背面に取り付けるハードボードで、スバルは「駐車中にリヤシートを倒し、ボードを展開することでフロアを約1850mmに伸ばせます」と案内しています。耐荷重は10kgで、走行中は使えません。

展示車で確かめたいのは、後席を倒したときに背もたれと荷室の床のあいだに段差が残るかどうかです※1。
エクステンションを付けると、チャイルドシート用のアンカレッジは使えなくなります。子どもを乗せて移動する日は、取り外してから出発する段取りになります。
幅は1,100mm|純正マット2枚で大人2人
寝床の幅を決めるのは、左右のホイールハウスのあいだの1,100mmです。
荷室の入口はもっと広く、最大1,250mmあります。
純正の「車中泊マット」は180×50×4cmの低反発ウレタンで、1枚36,850円。
2枚を並べて使うことができ、並べると幅100cmです。ホイールハウス間の1,100mmに収まります。
大人2人なら1人あたり50cm。
シングル布団(幅100cm前後)の半分なので、寝返りには余裕がありません。大人2人で毎回泊まるつもりなら、展示車で2人並んで横になってみてから決めると後悔しません。
マットの長さ180cmは、ボードなしの床1,796mmとほぼ同じです。
エクステンションを使えば床は約1,850mmまで伸びます※1。マットは端を付け外しして長さを調節できるので、ボードを使わない日も床に合わせられます。
荷室高は887mmです。
4cmのマットを敷くと、天井までは80cm台になります。寝る分には困りませんが、寝床の上で背筋を伸ばして座るのは窮屈です。着替えは後席側か車外で済ませる段取りにしておくと楽です。大型サンルーフ(Premium S:HEV EX、X-BREAK S:HEV EX、SPORT EXのメーカーオプション)を付けると荷室高は822mmに下がります。
1500WコンセントはS:HEVだけ|ターボ車は持ち込み電源で
AC100V・最大1500Wのアクセサリーコンセントが付くのは、Premium S:HEV EX、X-BREAK S:HEV、X-BREAK S:HEV EXの3グレードです。
Touring、Touring EX、SPORT EX、SPORT EX Black Selectionのターボ車には付きません。
| S:HEV(3グレード) | 1.8Lターボ(4グレード) | |
|---|---|---|
| AC100Vコンセント | 最大1500W・標準 | なし |
| 荷室容量(VDA法・サブトランク含む) | 484L | 512L |
| WLTCモード燃費 | 18.5〜19.1km/L | 13.6km/L(SPORT EXの大型サンルーフ装着車は13.5km/L) |
| 価格(消費税込み) | 4,378,000〜4,642,000円 | 3,850,000〜4,301,000円 |
荷室の床の寸法(フロア長・幅・荷室高)は、スバルの公表値ではパワートレインで分かれていません。
容量はS:HEVのほうが28L少なく、床下のカーゴフロアマルチボックスもS:HEVとガソリン車で形が違います。寝床の長さと幅だけで見れば、どちらを選んでも同じです。
S:HEVのコンセントを使えるのは、車が走行できる状態(READY ON)のときです。
スバルの資料では、電気ケトルの消費電力の目安を1,200W、電子レンジを950Wとしており、どちらも1500Wの範囲内です。朝にお湯を沸かす、夕方にホットプレートで焼く、といった使い方ができます。
もう一つが、走行機能を止めた状態で給電する非常時給電モード。燃料計が約4分の1以上残っていることが条件です。
どちらのモードでも、駆動用バッテリーの残量が減れば自動でエンジンがかかる仕組みです。
スバルは換気の悪い場所や囲まれた場所(車庫内や雪が積もった場所)で使わないよう注意しており、「使用中は車両から離れない」ことも求めています。
寝ているあいだは、どちらのモードでも給電を止めておくのが前提です。
眠っているあいだに自動で始動したとき、雪でマフラーまわりがふさがっていれば、排気ガスが車内に入り込みます。お湯を沸かすのは起きているあいだ、夜の電気は家で満充電にしてきたポータブル電源から取る、と分けておくと迷いません。
ターボ車の場合、電源は持ち込みが基本です。
USBポートは前席に2個、後席に2個あり、Type-Cは最大5V/3A、Type-Aは最大5V/2.4Aです。スマートフォンの充電はこれで足ります。それ以上の電気は、出発前に家で充電したポータブル電源の役目です。
1500Wがほしくてフォレスター以外も比べるなら、RAV4で車中泊で紹介したRAV4は全車標準、エクストレイルで車中泊のエクストレイルは2列シート車のメーカーオプションです。
窓は純正シェード8枚でふさげる
純正の「ウィンドウシェード」は8枚セットで46,200円。
フロントガラス、前席と後席の左右、リヤクォーターガラスの左右、リヤガラスの8面を覆えます(大型サンルーフはこの8枚に含まれません)。換気用のネットが付いているので、窓を少し開けて空気を入れ替えながら外からの視線を遮れます。フロントガラス1枚だけなら13,200円です。

ボード、マット2枚、シェード8枚を揃えると合計160,600円です(価格は標準工賃と消費税10%を含むメーカー希望小売価格、2026年9月現在)。
1人で使うならマットは1枚で足り、合計123,750円です。
組み合わせで気をつけたいのは床の保護材です。
樹脂製の「カーゴトレーマット」と防水生地の「オールウェザーカーゴカバー」は、エクステンションと一緒に付けられません。濡れたギアをよく積む人は、どちらを優先するか決めてから注文してください。
夜の荷室の明かりは、X-BREAK S:HEVとX-BREAK S:HEV EXに標準のLEDリヤゲートランプが、ゲートを開けているあいだ点きます。
ほかのグレードには、純正アクセサリーの「リヤゲートライト」(38,500円)。ACC-OFF後、点いたまま約10分で消える仕様なので、夜通しの照明には電池式のランタンを用意してください。純正の「ユーティリティフック(リヤゲート用)」(4,400円・耐荷重1か所1kg)を付ければ、開けたリヤゲートにランタンを掛けておけます。TouringとTouring EXのマニュアルゲート車では、フック使用時のゲート保持用に「リヤゲートストッパー」(5,500円)が案内されています。
冷え込む時期の窓まわりの断熱は、車中泊の窓の断熱は隙間で選ぶで詳しく扱っています。
キャンピングカー架装は純正にない|屋根の積載はX-BREAKが有利
スバルの公式サイトには、フォレスターをキャンピングカーとして架装したモデルは掲載されていません。
純正アクセサリーにも、ベッドキットやルーフテントはありません(2026年10月30日時点)。寝床づくりの純正品は、前の章で紹介したボードとマットが中心です。
荷室を寝床にすると、荷物の置き場がなくなります。
その荷物を屋根に逃がす場合、ルーフレールの形がグレードで違います。X-BREAK S:HEVとX-BREAK S:HEV EXはラダータイプ、それ以外はロープロファイルタイプです。
荷室の床下には、汚れた荷物を入れられるカーゴフロアマルチボックスがあります。
濡れた靴やタープの袋はここへ。寝床の上に置かずに済みます。
泊まる場所と冬の夜
泊まる場所は、宿泊を受け付けているRVパークかオートキャンプ場を選んでください。
国土交通省は、道の駅で運転の途中に仮眠をとるのはかまわないとする一方、駐車場など公共空間での宿泊利用は基本的に遠慮するよう案内しています。宿泊用の駐車スペースを設けている道の駅もあります。どこまでが仮眠かは道の駅で車中泊は禁止か|仮眠と宿泊の境界線にまとめています。
フォレスターは最低地上高220mmのAWDで、雪の多い地域へ出かけやすい車です。
ただ、寝ているあいだはアイドリングをしないのが前提です。暖かさは冬用の寝袋と窓のシェードで確保してください。スバルもアクセサリーコンセントの注意として、自治体のアイドリングストップ条例を守るよう求めています。万一に備えるなら車中泊の一酸化炭素警報器は「何ppmで何分」で選ぶが参考になります。
車中泊目線のグレードの選び方
寝床の長さと幅は全グレード共通です。
選び分けのポイントは、1500Wが要るかどうかと、夜の荷室まわりの装備です。
| グレード | 価格(消費税込み) | 1500W | 車中泊で効く違い |
|---|---|---|---|
| Touring | 3,850,000円 | なし | パワーリヤゲートはメーカーオプション |
| Touring EX | 3,993,000円 | なし | 同上 |
| SPORT EX | 4,191,000円 | なし | 大型サンルーフを選ぶと荷室高822mm |
| SPORT EX Black Selection | 4,301,000円 | なし | — |
| X-BREAK S:HEV | 4,378,000円 | 標準 | LEDリヤゲートランプ、ラダータイプのルーフレール |
| X-BREAK S:HEV EX | 4,521,000円 | 標準 | 同上。大型サンルーフを選ぶと荷室高822mm |
| Premium S:HEV EX | 4,642,000円 | 標準 | 大型サンルーフを選ぶと荷室高822mm |
車のコンセントで家電を使いたいなら、S:HEVのいちばん安いX-BREAK S:HEVになります。
ターボ車で最も安いTouringとの差は528,000円で、この差にはパワートレインや燃費(13.6→19.1km/L)、装備の違いも含まれます。ターボ車を選んでポータブル電源を別に用意するか、車に1500Wを持たせるか。ここが分かれ目です。
X-BREAKの2グレードは、LEDリヤゲートランプとラダータイプのルーフレールが標準で、荷室を寝床に使う人に合う装備が最初から揃っています。
全グレードAWDで、ボディサイズは全長4,655mm、全幅1,830mm、全高1,730mmです。
更新日:2026年10月31日(寸法・装備・価格は2026年10月30日時点のスバル公式サイトの掲載、アクセサリー価格は同サイトの2026年9月現在の表示による)
出典
- SUBARU「フォレスター」トップ:https://www.subaru.jp/forester/
- SUBARU「フォレスター 室内空間装備」:https://www.subaru.jp/forester/utility/
- SUBARU「フォレスター 諸元・スペック」:https://www.subaru.jp/forester/specification/
- SUBARU「フォレスター 諸元表」(PDF):https://www.subaru.jp/forester/specification/docs/specifications.pdf
- SUBARU「フォレスター グレード一覧」:https://www.subaru.jp/forester/grade/
- SUBARU「フォレスター グレード比較」:https://www.subaru.jp/forester/grade-comparison/
- SUBARU「フォレスター アクセサリー」:https://www.subaru.jp/forester/accessory/
- 国土交通省 道の相談室「休憩施設「道の駅」」:https://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_03_04.html
注釈
※1 スバルの公式サイトには、2026年10月30日時点で、荷室フロア長1,796mmを測ったときの前席のスライド位置、後席を倒したときの背もたれと荷室の床の段差、リヤシートバックエクステンションで約1,850mmとなるときの前席位置、エクステンションを6:4分割の片側だけで使えるかどうかが掲載されていません。販売店の展示車で確認できます。
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