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カムロードのキャンピングカー|燃料で免許が変わる【2026年10月版】

国産キャブコンの定番ベース車、トヨタ カムロード。現行はガソリン2WD、ディーゼル2WD、ディーゼル4WDの3種類で、ディーゼル車は準中型免許が要ります。4WDで乗車定員が1人減る点、就寝定員の内訳、中古の世代の見分け方をまとめました。

公開2026.10.07
読む時間12 min
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国産のキャブコンを探していると、多くの車の諸元に「ベース車:トヨタ カムロード」と書かれています。
カムロードは、トヨタの小型トラック「ダイナ」をもとに、キャンピングカーの架装用として足回りや発電機を変えたシャシーです。

現行のカムロードは、ガソリン2WD、ディーゼル2WD、ディーゼル4WDの3種類です。
どれを選ぶかで、運転できる免許、後輪の幅、乗れる人数まで変わります。最初に決めたいのは燃料で、その理由は免許にあります。

アネックスとバンテックが公開しているスペック表・価格表から、現行の3種類の違いと、価格・定員が載る4車種を並べました(2026年10月6日時点)。

カムロードとは|ダイナをキャンピングカー向けに作り替えたシャシー

キャブコンは、運転席まわりだけを残したトラックのシャシーに、居住部分の箱を載せたキャンピングカーです。
カムロードは、その下回りとして使われるトヨタのベース車で、名前はCamper(キャンパー)とRoadability(走行性能)を組み合わせたものです(バンテックの解説ページ)。

普通のダイナとの違いは、キャンピングカーの使い方に合わせた部分です。
バンテックの解説では、サブバッテリーの走行充電が安定するようオルタネーター(発電機)の発電量を上げ、重心の高い居住部を載せる前提でリアの板ばねの枚数・長さ・取付位置を専用に設計しています。アネックスのスペック表では、オルタネーターは130Aです。

2026年1月6日、トヨタはダイナ カーゴ1.0tonシリーズを一部改良し、ディーゼル車を新しい3.0L(3GD-FTV)に替えました。
カムロードのディーゼル車も同じ3GD-FTVになり、アネックスの2025年12月版スペック表にもそう載っています。

現行カムロードは3種類|ガソリンは2WDだけ

アネックス「リバティ50DB」のスペック表(2025年12月版)は、同じ車体を3種類のカムロードで作っているので、違いを1枚で比べられる資料です。

ガソリン 2WDディーゼル 2WDディーゼル 4WD
ベース車の型式3BF-TRY2302WG-GDY232改2WG-GDY282改
排気量・燃料2.0Lガソリン(1TR-FE)3.0Lディーゼルターボ(3GD-FTV)同左
最高出力・最大トルク97kW(132PS)・179N·m106kW(144PS)・300N·m同左
トランスミッション6速AT6速AT6速AT
後輪のトレッド(左右の幅)1,285mm(標準)1,500mm(ワイド)1,500mm(ワイド)
タイヤ(前・後)175/75R15・145/80R13175/75R15・175/75R15175/75R15・175/75R15
最小回転半径4.8m4.8m5.0m
免許区分(リバティ50DB)普通免許準中型免許準中型免許

ディーゼル車の最大トルク300N·mは、1,200〜3,200rpmで出ます。
ガソリン車の179N·mは4,000rpmです。居住部と水、バッテリーを載せて坂を上るとき、低い回転から力が出るのはディーゼルのほう。

ガソリン車は、後輪が前輪より小さい13インチのダブルタイヤ(バンテック京都店のブログ)で、トレッドも標準幅です。
ディーゼル車は前後同じ15インチで、後輪をダブルタイヤにしたうえで、左右の幅(トレッド)をガソリン車より215mm広い1,500mmにしています。バンテックは、この後輪のワイドトレッドで、横風を受けやすいキャンピングカーの高速走行時やカーブでの安定性を高めていると説明しています。

2台のキャブコンを真後ろから並べた様子。左の車は後輪が小さく内側に寄り、右の車は大きなダブルタイヤが車体の外側近くまで張り出している(イメージ画像(AI生成。実際の施設・商品の写真ではありません))
ガソリン車は小径ダブルタイヤで標準トレッド、ディーゼル車は前後同径のダブルタイヤでワイドトレッド(イメージ画像(AI生成。実際の施設・商品の写真ではありません))

4WDはディーゼル車だけです。
雪道や未舗装路のために4WDを選ぶなら、燃料はディーゼルに決まります。

免許の境目は車両総重量3.5トン|ディーゼル車は準中型免許

カムロードを選ぶとき、家族のだれが運転するかを先に確かめてください。
2017年3月12日以降に取った普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トン未満、乗車定員10人以下の車です。車両総重量3.5トン以上7.5トン未満などの車は「準中型自動車」になり、準中型免許が要ります(警視庁)。

アネックスのスペック表の免許区分は、リバティ50DBのガソリン車が「普通免許」、ディーゼル車が2WD・4WDとも「準中型免許」です。
アネックスの車種ページには、ガソリンエンジンのベース車は車両総重量が3.5トン未満なので普通免許で運転できる、とあります。2.8Lディーゼルに切り替わった2021年にも、バンテック京都店のブログが、ディーゼルのカムロードは車両総重量3,500kg以上での登録になると案内しています。

ガソリン車でも、3.5トン未満が約束されているわけではありません。
バンテックのコルドバンクスの価格表には、オプションの組み合わせで重量がかさむと車両総重量が3.5トンを超える場合があり、その場合は準中型免許になると書かれています。オプションを足したら、見積もりの段階で車両総重量を聞いてください。

同じ普通免許でも、取った時期で運転できる範囲は違います。
2007年6月1日までに取った普通免許は8トン限定の中型免許、2007年6月2日から2017年3月11日までに取った普通免許は5トン限定の準中型免許として扱われます(警視庁のリーフレット)。どちらの免許でも、ディーゼルのカムロードを運転できます(バンテック京都店のブログ)。

免許証の条件欄には、8トン限定なら「中型車は中型車(8t)に限る」(バンテック京都店のブログ)、5トン限定なら「準中型で運転できる準中型車は準中型車(5t)に限る」(警視庁のリーフレット。改正後の更新から記載)と書かれています。
親の車を子どもが運転する、免許を取ったばかりの家族と交代で運転する、という使い方なら、全員の免許証の種類と条件の欄を確かめてください。

車両総重量の見方|乗車定員1人で55kg

車両総重量は、車両重量と最大積載量に、乗車定員×55kgを足した重さです(道路運送車両法第40条)。
定員が1人増えると、計算上の車両総重量は55kg増えます。

4車種の公式の定員を並べると、どの車も4WDは2WDより乗車定員が1人少なくなっています。
4WDで定員が減る理由は、各社の公式資料には書かれていません。

車種(ビルダー)全長×全幅×全高燃料・駆動定員(乗車・就寝)価格(税込)※1
リバティ50DB(アネックス)4,990×1,950×2,740mmガソリン・2WD8人・5人1,234万1,000円
同上同上ディーゼル・2WD8人・5人1,363万1,000円
同上同上ディーゼル・4WD7人・5人1,399万4,000円
リバティ52DB i(アネックス)5,230×2,070×2,880mmディーゼル・2WD8人・5人1,595万8,000円〜
同上同上ディーゼル・4WD7人・5人1,631万8,000円〜
コルドバンクス 2026年モデル(バンテック)4,990×1,980×2,960mmディーゼル・2WD7人・5人1,135万円
同上同上ディーゼル・4WD6人・5人1,153万円
ジル520(バンテック)5,160×2,070×2,940mmディーゼル・2WD7人・5人1,343万円
同上同上ディーゼル・4WD6人・5人1,361万円

選ぶ側にとっての結論ははっきりしています。
2WDの定員ちょうどの家族が4WDを選ぶと、1人乗れません。7人家族でリバティ50DBなら、2WDなら8人まで乗れて余裕があり、4WDでも7人で収まります。ジル520やコルドバンクスの4WDは6人までです。

4WDにする追加の金額は、アネックスの2車種で36万円前後、バンテックの2車種で18万円です。
ガソリンとディーゼルの差は、リバティ50DBで129万円。年額の自動車税(種別割)は、同じ表でガソリン車2万8,800円、ディーゼル車4万円です。

コルドバンクスには、2025年モデルとしてガソリン・2WD(乗車7人、就寝5人、914万円)の設定もあります。
2026年モデルの価格表はディーゼルだけです。

就寝定員5人の中身|大人5人か、大人3人と子ども2人か

表の4車種は、就寝定員がすべて5人です。
ただ、その5人がどこに、どんな体格で寝るかは車ごとに違います。

アネックスはスペック表に内訳を書いています。
リバティ50DBは大人3人+子ども2人です。リバティ52DB iは大人5人で、同じ車体のリバティ52SP iは大人3人+子ども2人です。全長が240mm長い52シリーズでも、レイアウトによっては子ども2人分を含む5人になります。

バンテックは、ベッドの場所ごとに説明しています。
コルドバンクスの運転席上のバンクベッドは、子どもが4人並んで寝られる広さ。ダイネットを展開したベッドは大人1人がゆったり寝られる広さで、後部には2段ベッドがあります。ジル520のバンクベッドは、大人3人が寝られる大きさです。

キャブコンの車内。運転席の上に張り出したバンクベッドに枕と毛布が並び、手前にテーブルを囲むダイネット、奥に2段ベッドが見える(イメージ画像(AI生成。実際の施設・商品の写真ではありません))
就寝定員が同じ5人でも、大人が寝られる場所の数は車によって違う(イメージ画像(AI生成。実際の施設・商品の写真ではありません))

大人4人で旅をするなら、大人3人+子ども2人の5人では、大人1人分のベッドが足りません。
販売店では、「就寝定員」の数字だけでなく、大人が寝られるベッドの数と寸法を聞いてください。

もう少し小さいベース車で2人旅を考えているなら、タウンエースのキャンピングカーや、バンコンのキャラバンのキャンピングカーも比べてみてください。カムロード以外のキャブコンでは、いすゞのトラックをベースにした車もあります。トラヴィオのキャブコン2台を横浜で比較で取り上げました。

中古のカムロードは車検証の型式で世代を見る

中古のカムロードは、同じ名前でも排気量、トランスミッション、後輪のつくりが世代で違います。
車検証の「型式」を見ると、どの世代かが分かります。

世代型式(車検証)排気量・燃料AT後輪
2021年の切り替え前QDF-KDY231改(2WD)、LDF-KDY281改(4WD)3.0Lディーゼルターボ(1KD-FTV)4速シングル、またはダブル(ダブルは2WDのみ)
同上ABF-TRY230改(2WD)2.0Lガソリン(1TR-FE)4速シングル、または小径ダブル
2021年の切り替え後2DG-GDY231改(2WD)、2DG-GDY281改(4WD)2.8Lディーゼルターボ6速前後同径のダブル・ワイドトレッド
3.0L世代(現行)2WG-GDY232改(2WD)、2WG-GDY282改(4WD)3.0Lディーゼルターボ(3GD-FTV)6速前後同径のダブル・ワイドトレッド
現行のガソリン車3BF-TRY230(2WD)2.0Lガソリン(1TR-FE)6速小径ダブル・標準トレッド

型式と後輪の情報は、バンテックの旧ベース車ページ、バンテック京都店のブログ(2021年8月)、アネックスのスペック表、国交省のリコール届出によります※2。

2021年の切り替えで、ディーゼル車は4速ATから6速ATになり、尿素水(AdBlue)を使う排ガス浄化装置が付きました。
その代わりに燃料タンクは80Lから60Lに小さくなっています(バンテック京都店のブログ)。尿素水の補充が要ること、1回の給油で走れる距離が短くなったことは、旧型から乗り換える人が気づきやすい違いです。

中古で見る点は、次の3つです。

車検証の車両総重量

型式が2DG-または2WG-で始まるディーゼル車は、2.8L・3.0Lとも車両総重量3.5トン以上で、準中型免許の範囲です(バンテック京都店のブログ、アネックスのスペック表)。
2021〜2022年式でも旧型式の車があるので、年式ではなく型式で見てください。旧型やガソリン車でも、架装や後付けの装備で数字は変わります。運転する人の免許と、車検証の車両総重量を突き合わせてから話を進めてください。

リコールの対象と実施状況

カムロードのキャンピングカーには、トヨタが届け出るシャシーのリコールと、ビルダーが届け出る架装部分のリコールがあります。
たとえばアネックスは2025年5月22日、サブバッテリーの電圧を安定させる装置からヒューズまでの距離が長く、異常な電流を止められずに最悪の場合は火災に至るおそれがあるとして、2018年11月〜2024年12月製作のカムロードベース車519台のリコールを国交省に届け出ました。届出には、不具合1件、事故ありと記載されています。

シャシーはトヨタのリコール等情報対象車両検索で、車台番号から調べられます。
架装部分は、国交省のリコール情報検索で確かめてください。改善済みの車には、アネックスの例では運転席側ドア開口部にステッカーが貼られます。

タイヤ

型式が2DG-・2WG-で始まるディーゼル車は前後同径のダブルタイヤなので、タイヤは前2本・後ろ4本の計6本です。
交換の本数と費用もその分増えます。年式が古い車は、6本の製造年と溝を1本ずつ見てください。冬用タイヤの選び方はキャンピングカーのスタッドレス|LT規格とチェーン規制にまとめています。

ベース車以外の点検箇所、たとえば雨漏りや電装、ガス設備の確認は、中古キャンピングカーの選び方|「修復歴なし」は架装に届かないを合わせて読んでください。

更新日:2026年10月7日(価格・仕様は2026年10月6日時点の各社公式掲載)

出典

  • トヨタ自動車「ダイナ カーゴ1.0tonシリーズを一部改良」(2026年1月6日):https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/43805909.html
  • アネックス「リバティ50DB スペック・価格」(PDF・2025年12月版):https://www.annex-rv.co.jp/catalog/pdf/LIBERTY50DB_SpecPrice_202512.pdf
  • アネックス「リバティ52DB i・52SP i・52RE i スペック・価格」(PDF・2026年7月版):https://www.annex-rv.co.jp/catalog/pdf/LIBERTY52iseries_SpecPrice_202607.pdf
  • アネックス「LIBERTY 50DB」:https://annex-rv.co.jp/models/liberty50db/
  • バンテック「コルドバンクス」:https://www.vantech.jp/lineup/cordebunks/
  • バンテック「コルドバンクス 価格表」(PDF・2026年9月25日):https://www.vantech.jp/price/260925_cordebunks.pdf
  • バンテック「ジル520」:https://www.vantech.jp/lineup/zil520/
  • バンテック「ジル520 価格表」(PDF・2026年1月):https://www.vantech.jp/price/zil520_1.pdf
  • バンテック「【ベース車】トヨタ カムロード」:https://www.vantech.jp/lineup/base_camroad/
  • バンテック「VANTECH仕様 新型カムロード」:https://www.vantech.jp/lineup/camroad_2021/
  • バンテック京都「新型カムロードのエンジンなどなど」(2021年8月23日):https://www.vantech.co.jp/kyoto/7231.html
  • バンテック京都「新型カムロードの『ベース車』種類ご案内」(2021年8月28日):https://www.vantech.co.jp/kyoto/7256.html
  • バンテック京都「運転免許取得時期にご注意!新型カムロード総重量3.5㌧問題!」:https://www.vantech.co.jp/kyoto/7323.html
  • 警視庁「準中型自動車・準中型免許の新設について」:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/menkyo/chugata.html
  • 警視庁「準中型自動車・準中型免許が新設されます」(リーフレットPDF):https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/menkyo/chugata.files/cyugata.pdf
  • e-Gov法令検索「道路運送車両法」第40条:https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
  • 国土交通省 リコール届出(アネックス・届出番号5631、2025年5月22日):https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001889798.pdf
  • 国土交通省「自動車のリコール・不具合情報」:https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/top.html
  • トヨタ「リコール等情報」:https://toyota.jp/recall/

注釈

※1 アネックスの価格は、スペック表に載る車両本体価格(税込)です。リバティ52DB iは電装グレード「Extra Power 2400」の価格で、上位の電装グレードにすると、2WDが1,703万1,000円と1,755万1,000円、4WDが1,739万1,000円と1,791万1,000円になります。バンテックの価格は販売価格(税込)で、山形工場からの出荷価格です。地域ごとに異なる陸送費が別にかかります。どちらも登録費用などの諸費用、オプションは含みません。

※2 2021年の切り替え前の型式は、バンテックの旧ベース車ページの諸元表によります。切り替え前の後輪の組み合わせ(シングル・小径ダブル・前後同径ダブル)はバンテック京都店のブログの案内で、すべての組み合わせがすべてのビルダーで選べたわけではありません。現行の後輪がダブルタイヤであることは、ディーゼル車はバンテックの価格表、ガソリン車はバンテック京都店のブログによります。3.0L世代の型式(2WG-)と3GD-FTVの出典は、アネックスの2025年12月版スペック表です。トヨタはダイナ カーゴへの3.0Lディーゼル搭載を2026年1月6日に発表しています。旧型式(KDY)のアネックス車が2022年3月31日製作分まであることは、国交省のリコール届出の記載です。

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制作・構成:篠原徹

キャンピングカー・RVパーク・制度の情報を扱う制作・構成名義です。公式資料や公的情報をもとに記事を作成します。